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メタゾアの心身問題 の商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2024/06/30

動物の意識・経験にかかわる問題を進化の道筋をたどるように追いかけていく 前著の『タコ』に比べると、未完成のアイデアを生のまま展開していて少しわかりにくい。読むほうも気楽に読んだほうが良いのだろう 文中で少し触れられているが、こうした議論はアニマルウェルフェアに示唆するところが...

動物の意識・経験にかかわる問題を進化の道筋をたどるように追いかけていく 前著の『タコ』に比べると、未完成のアイデアを生のまま展開していて少しわかりにくい。読むほうも気楽に読んだほうが良いのだろう 文中で少し触れられているが、こうした議論はアニマルウェルフェアに示唆するところがあるかも

Posted byブクログ

2024/02/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「タコの心身問題」に続いて、哲学を生物学(または生物が活動する様子)からボトムアップした本。翻訳者が異なるからか、ことば遣いの端々に幾ばく難解なきらいがある(読点と読点の間が長い)ように思える。が、おもに頭足類を扱った前著より、時代もいきものもさまざまな分野から取り扱われていて、なんというか、「とっちらかりながらおもしろい」。本著のテーマの主格はおそらく『経験』で、これは、あっさり「どれにあってどれにない」とは片付けられない。表現しづらいが(たぶん読まれたほうが早いでしょう!)、「感覚器官で得るもの」と「得たそのものの集積」、「自他の区別(自分が他者とは別にあるという感じ)」などがいきもの、あるいは個体ごとにごた混ぜになっている、という風だ。時代も場所も(陸や海や気候etc.)違う個体ごとに、それぞれがグラデーション、ヴァリアントになっている。わたしはそう読み取った。AIの不可論のくだりも興味深かった。 ただ、日常の会話(コミュニケーション)を通してさらに構成され得るのが人間特有の心だとし、生まれてくるものと自分でつくるものにそれが大別されるならば、ほかのいきものにどうしてそれが(グラデーションのかたちにしても/擬人化ではなく!)できないのか。そこが理解しきれなかった。

Posted byブクログ

2024/02/06

1 原生動物 階段を下りる/物質・生命・心/ギャップ 2 ガラスカイメン タワー/細胞と嵐/電荷を飼いならす/メタゾア/ガラスを通って差す光 3 サンゴの新たな一手 身体を起こす/動物による最初の行為を求めて/動物がたどった道/アヴァロンからナマへ/グリップ力 4 一本腕の...

1 原生動物 階段を下りる/物質・生命・心/ギャップ 2 ガラスカイメン タワー/細胞と嵐/電荷を飼いならす/メタゾア/ガラスを通って差す光 3 サンゴの新たな一手 身体を起こす/動物による最初の行為を求めて/動物がたどった道/アヴァロンからナマへ/グリップ力 4 一本腕のエビ マエストロ/カンブリア紀/動物の感知能力/知りたがりのヤドカリ/もうひとつの道/着飾るカニ/グッバイ 5 主観の起源 主観・行為者・自己/クオリアとその他の謎/感覚を超えて/ナイトダイブ 6 タコたち 大暴れ/頭足類の繁栄期/複数の制御系統/オクトパスウォッチング/タコとサメ/統合と経験/星の中に潜る 7 キングフィッシュ パワー/魚類の歴史/泳ぎ/水の存在/ほかの魚という他者/リズムと場/引き裂かれる流れ 8 陸上の生活 温室/リーダー復活/感覚・痛み・情動/多様性/植物の生態 9 鰭、脚、翼 多難の時代/私たちの枝/陸と海の役割 10 徐々にかたちに 1993年/ここではないどこか/徐々に統合される/帰結/「心」のかたち

Posted byブクログ

2024/03/19

何回か読んだ方が良い本。 購入する予定。 ジュンク堂からのメールで知って,前作を図書館から借りて読んだら,知らないことばかりだった。 検索したらこれも図書館にあったので借りた。多分1番目。

Posted byブクログ