時の睡蓮を摘みに の商品レビュー
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2023年。 昭和初期。東京から父が仕事しているハノイに住むことになった鞠。不器量(男好きがしない)で、色黒で食いしん坊。ハノイの大学で地理を学ぶ。裁縫はできないが、フランス語はいける。連れ去られた恩人。友人、仕事、戦争のせいで失っていく。どこがミステリーなのかよくわからない。途中から作者が書きたいことって?と思いつつ、読み進める。戦争によって狂わされた個人?ハノイの歴史?鞠と前島の悲恋?鞠の父の生きざま?シャム人ボーイ? 否定するつもりはないが、10ページに及ぶ参考文献、こういうのが評価されるのかな? 広げすぎたと思うが、次回作に期待(と言いつつ覚えているか不明)
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主人公の鞠は最後まで、朝ドラヒロインを思わせる爽やかさ。 しかし、「アガサ・クリスティー賞受賞作」というバイアスがかかってるからつい、ミステリ的な以外なひっくり返しや伏線回収を期待してしまったせいもあるか、消化不良の感も。 例えば、前島の姉=鞠の母でひと展開あるかと思ってしまったけど結局最後まではっきりせずもやもや。 植田氏も結局どうなるのかよく分からないし。 読了してなお、もしかして続編(完結編)があるのか?とか思ってしまう(たぶんないと思うけど)。
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植民地、戦中の 人々が感じていたのでは、 ということがリアルに書かれいて 興味深いが、小説としては 主人公が途中で交代して 明かされないままの謎が あったり、今後に期待、という感じ
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戦前、1936年からの仏領インドシナを舞台にした物語。アガサクリスティー賞受賞と言う事で期待して読み始めたが、なんと途中から主人公が鞠ではなく前島なのでは?と思った。歴史小説と言えばその様なテイでありミステリー性は低かった。皆さんが感想されている通り、結局何が語りたかったのか植民...
戦前、1936年からの仏領インドシナを舞台にした物語。アガサクリスティー賞受賞と言う事で期待して読み始めたが、なんと途中から主人公が鞠ではなく前島なのでは?と思った。歴史小説と言えばその様なテイでありミステリー性は低かった。皆さんが感想されている通り、結局何が語りたかったのか植民地政策の非常さなのかが不明。が文章はとてもこなれているので残念だった。
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第13回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作品だが、どう選ばれたのかがさっぱり分からない。 戦前、戦中の大陸の様子をよく描いてはいるし、それなりに読み応えもあるものの、何がしたかったのかよく分からなかった。
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アガサ・クリスティー賞大賞受賞作の歴史小説。ミステリ度は薄めです。 戦時下の仏領インドシナで生きる商人の娘・鞠の生きざまを描く物語。利発で自分の意見をはっきりと口にする鞠は、当時の日本では令嬢らしからぬ異端として敬遠されてしまうのですが。今の世の中からすると、そんな世間の風潮が堅...
アガサ・クリスティー賞大賞受賞作の歴史小説。ミステリ度は薄めです。 戦時下の仏領インドシナで生きる商人の娘・鞠の生きざまを描く物語。利発で自分の意見をはっきりと口にする鞠は、当時の日本では令嬢らしからぬ異端として敬遠されてしまうのですが。今の世の中からすると、そんな世間の風潮が堅苦しくて嫌になってしまいます。鞠の生き方は非常に力強く思え、魅力的でした。 しかし不穏な時代において情勢はどんどん変わり、とにかく生きづらい世の中で、一人の女性ができることといえばたいしたことはないのですね。彼女を取り巻く男たちの助けがあり、しかし決して彼らに媚びるわけではなく、自分らしく生き抜く彼女の人生がどのようなものになるのか。そして男たちの物語もまたスリリングなのだけれど、どちらかといえば静かな印象でした。どのような人も時代に流され、その中で自分なりに生きぬかなければならない切なさを感じます。
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第二次世界大戦中のハノイでの日本人らのお話。個人の感想だが、何を書いているのか、何の物語なのか、登場人物のつながりや背景が最後までわからなかった。情景も浮かばなかった。
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【2024年読了ー8冊目】 第二次世界大戦下、仏領インドシナを背景にした第13回アガサ・クリスティー賞大賞を受賞した歴史ミステリー 父子家庭で育った鞠は、名門女子専門を不合格になったことを機に、父親が綿花貿易を営む仏領インドシナのハノイに渡る そして猛勉強の末、かねてからの夢だ...
【2024年読了ー8冊目】 第二次世界大戦下、仏領インドシナを背景にした第13回アガサ・クリスティー賞大賞を受賞した歴史ミステリー 父子家庭で育った鞠は、名門女子専門を不合格になったことを機に、父親が綿花貿易を営む仏領インドシナのハノイに渡る そして猛勉強の末、かねてからの夢だった地理学を学ぶため外務書記生の植田の助けを借りハノイ大学で学ぶのだが… 「お裁縫と生花を学びお嫁に行く!そんな人生は嫌…」そんな鞠を中心にした歴史の流れに翻弄される男たちを描く人間ドラマは大変興味深い この時代の背景に明るければ10倍は楽しめただろう 私は、登場する実在の人物や出来事を調べながら読んだため、読了に時間がかかった しかしながら、膨大な知識は大変勉強になった 個人的にはもっとそれぞれの登場人物をもっと深く描いて欲しかったかな… 彼らの行く末が気になった
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Amazonの紹介より あたしは、世界の本当の姿を知りたい。 1936年、旧弊な日本を抜け出し、仏印ハノイで地理学を学ぶことになった鞠。三人の男との出会いが、彼女に植民地や戦争の非情な現実を突きつける。運命に翻弄されながらも強くあろうとする鞠の人生の行き着く先は──。 第1...
Amazonの紹介より あたしは、世界の本当の姿を知りたい。 1936年、旧弊な日本を抜け出し、仏印ハノイで地理学を学ぶことになった鞠。三人の男との出会いが、彼女に植民地や戦争の非情な現実を突きつける。運命に翻弄されながらも強くあろうとする鞠の人生の行き着く先は──。 第13回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。 時代の荒波に翻弄される日本人女性の物語でしたが、民族同士の対立や男尊女卑など今とは全然違う状況に「今」のありがたみを感じました。 今ではアウトすぎる要素ばかりで、今の時代で良かったなと時折思うことがありました。 個人的に読むのに苦労しました。聞き慣れない言葉やちょっと堅苦しい文章でしたので、なかなか頭の中で整理するのが大変でした。主人公・鞠視点だけでなく、他の登場人物視点もあったので、プツッと空気感が変わることもあり、状況を把握するのにちょっと苦労しました。 実際の出来事や実在の人物をモチーフにしたフィクションですが、とにかく参考文献が多いほど、土台となる歴史の背景が作り込まれていて、読んでいて臨場感・空気感が漂っているようでした。 アガサクリスティー賞ということで、最初ミステリーを想像したのですが、どちらかというと、スパイ要素の入った歴史小説を読んでいるようでした。
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