古代日本の超技術 新装改訂版 の商品レビュー
半導体研究という物理分野の著者による古代文明の技術的観点からの考察。『古代世界の超技術』との姉妹本であり、古代世界に「石の文明」が多いのに対し日本は「木の文明」だと言います。なぜ五重塔は倒れないのか。木の種類による活用の幅、古代瓦と現代瓦、たたら鉄や日本刀奈良の大仏の銅はいかにし...
半導体研究という物理分野の著者による古代文明の技術的観点からの考察。『古代世界の超技術』との姉妹本であり、古代世界に「石の文明」が多いのに対し日本は「木の文明」だと言います。なぜ五重塔は倒れないのか。木の種類による活用の幅、古代瓦と現代瓦、たたら鉄や日本刀奈良の大仏の銅はいかにして選ばれたかなどどれも面白かったが、特に前方後円墳の形状やあれだけの多数作られたことの背景についての考察は古代史に興味を持つ人間として非常に面白かった。続けて読む予定の姉妹本も楽しみ。
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⭐︎4.6 7月16日 これは面白かった。 古代人の技術の高さ。 まさかのスカイツリーがその技術の要を使って建設された。 なんとも、血湧き肉躍る。学習の書物。
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ブルーバックスが古代の技術?しかも「超」付きで…と恐る恐る読み始めましたが、最初の数ページで「やっぱりブルーバックスだ!」と納得。三内丸山から前方後円墳、倒れない塔、単結晶インゴットの切断方法に錆びにくい鉄の秘密、建築の技法に工具の秘密と次から次に紹介される技の数々とそれを解き明...
ブルーバックスが古代の技術?しかも「超」付きで…と恐る恐る読み始めましたが、最初の数ページで「やっぱりブルーバックスだ!」と納得。三内丸山から前方後円墳、倒れない塔、単結晶インゴットの切断方法に錆びにくい鉄の秘密、建築の技法に工具の秘密と次から次に紹介される技の数々とそれを解き明かす科学的説明、面白くて一気読みです。 時間をかけて丁寧に素材と向き合いものを作る工匠の技と心意気がどれほど高度なものを生み出したのか、知れば知るほど「凄い!」確かに超技術だと納得しました。現代の問題にも触れられており、作者は古典や古代史にも造詣が深い工学博士、説明もわかりやすく技術の視点から遺跡や古代史を観ることの興味深さも教えていただきました。古代史ファンも科学ファンも納得の本だと思います。各章末の参考文献もとても良くて、読書案内としても使えます。 特に前方後円墳が何故あの形なのか、何故あんなにせっせと作られたのか、の考察は古代史ファン必見だと思います。科学技術ってすごい!面白い!
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超、とか、古代、とかのタイトルが、一瞬『ムー』系の話か? と思わせるけれど、そんなことはない、過去の日本にあった優れた技術を解説する本だった。 建築における古い技術のことは、それなりに知ってはいるつもりだったが、それを建築という視点ではなく、技術という視点でみているのが楽しい。
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姉妹書の古代世界の方と共通するが、あくまでサイエンティストとして合理的に考察して各事象を解説しており、過去の説にはこだわっていない点が良質だ。 特に古墳に関する考察は納得のいくものだ。考古学者の反応が期待されるが… 読了90分
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三内丸山遺跡─縄文時代の最新技術:東アジア各地の古代人・科学を技術に応用 土器の発明=最先端のハイテク材料 正確な穿孔技術 研磨材がカギ 前方後円墳:世界三大陵墓・大仙陵古墳 古墳時代・10基超築造 巨大な墳→貯水による地域の水田灌漑 コメの増産 夏目漱石とボーアの専門家論 五重...
三内丸山遺跡─縄文時代の最新技術:東アジア各地の古代人・科学を技術に応用 土器の発明=最先端のハイテク材料 正確な穿孔技術 研磨材がカギ 前方後円墳:世界三大陵墓・大仙陵古墳 古墳時代・10基超築造 巨大な墳→貯水による地域の水田灌漑 コメの増産 夏目漱石とボーアの専門家論 五重塔─揺れる「心柱」の秘密:心柱は大黒柱 耐震・耐風構造 たがいちがいに波をうつ 日本古来の木材加工:技術─適「材」適「所」、適「具」 木の文明 「呼吸する」古代瓦 法隆寺の和釘と日本刀の秘密:たたらを踏む 「奈良の大仏」建立の謎
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