孤独まんが(文庫版) の商品レビュー
購入後、長い間積まれて埋もれていた一冊。 哀愁漂うカバーイラスト。 子どもマンガから出発した戦後のマンガは、その草創期から「孤独」な主人公を描いてきたと解説にあるように静かな孤独感と哀しみや無情さを感じた。 なかでも気になった7篇。 「地下鉄を降りて」 いつもと違う帰宅ルート...
購入後、長い間積まれて埋もれていた一冊。 哀愁漂うカバーイラスト。 子どもマンガから出発した戦後のマンガは、その草創期から「孤独」な主人公を描いてきたと解説にあるように静かな孤独感と哀しみや無情さを感じた。 なかでも気になった7篇。 「地下鉄を降りて」 いつもと違う帰宅ルートを歩こうと地下街に入ったら迷ってしまい出られなくなる。 「黒い蝶」 余命を宣告された中年男の末路。 「仮面」 男の気持ちが言葉じゃなく伝わってくる。 「思い出のおっちゃん」 子ども心に記憶に残るおっちゃん。 「夜の蝉」 語らなかった父を思い出すのは夏。 「沼南」 ただ歩いているだけなのに寂寥や孤独が伝わってくる。 「それから」 猫を通して姉と弟の繋がりを感じる。 短い漫画に伝わってくるものは孤独だけではなく、いろんな気持ちが乗っかっていた。
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ついこないだ同じちくま文庫から出てるつげ忠男コレクションに収録の『夜の蝉』がこっちにも収録されているのだが、せめてそのくらいは配慮してくれよ、と思いました。
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山田英生によるちくま文庫オリジナルの漫画アンソロジーのシリーズ。 「孤独」をテーマに古いのから新しいのまでいろいろ取りそろえたラインナップ。 このシリーズ、印象だと初期のころはもっとガロ・COM系の60年台から70年台に偏った印象だったが、改善されてきてるのか? 収録作の中では篝...
山田英生によるちくま文庫オリジナルの漫画アンソロジーのシリーズ。 「孤独」をテーマに古いのから新しいのまでいろいろ取りそろえたラインナップ。 このシリーズ、印象だと初期のころはもっとガロ・COM系の60年台から70年台に偏った印象だったが、改善されてきてるのか? 収録作の中では篝ジュンの「日常生活」の印象が強烈。存在すら知らなかったが70年台に活動していた人で石子順造に見いだされた人らしい。他の作品も読んでみたいと思った。あとはつげ忠男の「夜の蝉」も良かった。
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- ネタバレ
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地下街を彷徨っていたら、地上へ出られなくなる。階段を上へ上へと、上がって行ったら、なんとそこは…。冒頭の一話から衝撃を受ける。「落伍」「無用」「風狂」「隠遁」。4つのテーマの作品群で「孤独」を追求する。しみじみ感じ、ずんずん進む。…仲間がいて、話が弾んでいる中で、一人を感じるその瞬間。風船のような、空気の膜のような、包んでいる何かがある。その内側には誰も入って来れない。何かに浸りたい。「ああ、あの人も寂しかったのかなぁ」と追想する。”独り”はつらい。「孤独」と表現することでそれが少し楽になる。
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山田英生 落伍 諸星大二郎『地下鉄を降りて……』 いましろたかし『おへんろさん』 近藤ようこ『白粉小町』 ハン角斉『黒い蝶』 無用 永島慎二『仮面』★ 太田基之『石を買いに来た女』 滝田ゆう『お通夜の客』 ジョージ秋山『きびしい試練 「パットマンX」より』 篝ジュン『日常生活...
山田英生 落伍 諸星大二郎『地下鉄を降りて……』 いましろたかし『おへんろさん』 近藤ようこ『白粉小町』 ハン角斉『黒い蝶』 無用 永島慎二『仮面』★ 太田基之『石を買いに来た女』 滝田ゆう『お通夜の客』 ジョージ秋山『きびしい試練 「パットマンX」より』 篝ジュン『日常生活』★ 風狂 うらたじゅん『思い出のおっちゃん』 つげ忠男『夜の蟬』★ かわぐちかいじ『あぶれもん』 安部慎一『久しぶり』 隠遁 斎藤潤一郎『沼南 「武蔵野」より』★ つげ義春『山椒魚』 水木しげる『紙魚』 エピローグ 穂積『それから』 カシワイ『ひとつの火』(原作・新美南吉)
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烏兎の庭 第七部 1.20.24 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2401.html#0120
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