日本蒙昧前史 の商品レビュー
知っているネタあり、知らないネタあり。ググりながらもう一度丁寧に読むと、あれこれ気づきがあっておもしろそう。
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タイトルの意味が不明だ。内容も不思議な小説だ。数年前、同じ作者の「電車道」という小田急らしき私鉄沿線の開業とそれからの発展に関わる人々を描いた小説を読んだ。さまざまなエピソードが面白く一気に読めた。本作は、その私鉄沿線を戦後日本に置き換えたような趣で、取り上げられる戦後の大事件も...
タイトルの意味が不明だ。内容も不思議な小説だ。数年前、同じ作者の「電車道」という小田急らしき私鉄沿線の開業とそれからの発展に関わる人々を描いた小説を読んだ。さまざまなエピソードが面白く一気に読めた。本作は、その私鉄沿線を戦後日本に置き換えたような趣で、取り上げられる戦後の大事件もうっすらと覚えている。事件ごとに様々な視点で細部が語られるが、そうだったのかという興味からあっという間に読了した。日本社会は「蒙昧」の時代を抜け出したのか気になる。
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昭和のある時期、蒙昧さにあふれた時代を物語史的に描かれる。ただその視点は一定ではなく神の視点だったり、当事者、現代から過去への眼差し、過去から現在への眼差しなどさまざまに変化する。読点で繋がれ途切れることなく展開される語りが心地よい。
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【「蒙昧」の昭和の空気を描く谷崎潤一郎賞受賞作】大阪万博、ロッキード事件など、戦後を彩る事件をそれぞれの渦中の人物の視点で描く、芥川賞作家の最新長篇にして、文体の真骨頂。
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