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千年を超えて君を待つ の商品レビュー

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2024/01/27

面白かった。いじめで何度も自殺未遂をしていた女性(弥生)が、『源氏物語』に出会い(多分あさきゆめみしなんやろな、と匂える)、心を救われる。その後、紫式部を推しと崇め、『源氏物語』の研究者になっていた。その、弥生が平安時代の紫式部の友人”小少将”と入れ替わる、変則憑依系とでもいうよ...

面白かった。いじめで何度も自殺未遂をしていた女性(弥生)が、『源氏物語』に出会い(多分あさきゆめみしなんやろな、と匂える)、心を救われる。その後、紫式部を推しと崇め、『源氏物語』の研究者になっていた。その、弥生が平安時代の紫式部の友人”小少将”と入れ替わる、変則憑依系とでもいうような転生もの。 『桐壺』を書いた後、心の病気(いじめ等)で筆が持てなくなっていた紫式部のところに友人として放り込まれた弥生が、”推し”や”研究対象”から離れて、友人として紫式部の病を癒していく物語。 結構シリアスで、闇深くはあるが、平安の華やかさと闇の混在具合が絶妙。 やはり遠藤平安本は面白い。

Posted byブクログ