ふゆのあとにははるがきます の商品レビュー
冬になると動物たちは冬眠し、人間は雪かきをし、スキーをし、雪原はキラキラ宝石みたいに光る。 次第に、木の根元がまるく雪がとける。春が来たしるし。 そんなお話。 好きだけど、ページによっては絵がちょっとピカソすぎる。小学生が描いたみたいにみえる。
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ふゆのあとにははるがきます、タイトルそのもので季節の移り変わりを描いた内容。文章が美しいなと思う一方、子供にとっては楽しさが分かりにくい絵本かもしれません。
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「ふゆのあとには はるがきます」と、言葉だけで書かれていても、あまり実感が湧きませんよね。 では、実際にこの絵本を読んでみましょう。 「ゆきむし」が飛んでいるのを見かけたら、それは冬の到来の始まりであり、そういえば、以前読んだ絵本「ゆきのようせい」の舞台は、北海道札幌...
「ふゆのあとには はるがきます」と、言葉だけで書かれていても、あまり実感が湧きませんよね。 では、実際にこの絵本を読んでみましょう。 「ゆきむし」が飛んでいるのを見かけたら、それは冬の到来の始まりであり、そういえば、以前読んだ絵本「ゆきのようせい」の舞台は、北海道札幌市だったことを思い出した、北国ならではの知らせ。 それから、何日か経った日の夜遅くに雪は降り始めて、最初はひらひらと舞うように、やがて、もくもくと空から沸いてくるように降りしきり、動物や子どもは大喜びの中、大人は雪かきに勤しむ、冬がやって来た。 石井睦美さんの静謐な文章が優しく展開される中、あべ弘士さんの絵が、それを感覚的に瑞々しく伝えている点には、まるで冬の味わい方を二度楽しめるような印象を抱かせてくれる。 例えば、雪が降り始めた森の中で、まさに文章の中の「もっとふれ」と言っているような、躍動感のある白うさぎを、雪と同一化したような遠目のシルエットで描いたのとは対照的に、接近させた構図で迫力いっぱいに描いたフクロウの存在感は、そのウインクしているような表情も相俟って、これまた冬の到来を喜んでいるようであり、文章には書かれていない冬の喜びを、更に絵で伝えている感じが嬉しい。 それから、あべさんの描き方でもう一つ印象的なのが、画材がペンや色鉛筆に水彩と様々である中で、ざっくりと描いたものと、情感を込めて細かく描いたものとを使い分けていることであり、そうすることによって、その絵の世界観により奥行きが出てくるというか、ちょっと手元から離して全体を眺めたときに、それぞれのメリハリがついた対照的なもの同士が見事に融合してみせることで、ざっくりした部分も活き活きと、その絵の世界に馴染んでいるように見えることから、実は、そうした絵全体のバランス感をとてもよく考えているのが、あべさんの絵の凄いところなのではないかと、私は思う。 そして物語は、お日さまの光が徐々に強くなっていくことで現れる、私にとって、目から鱗であった、北国ならではの『春が来るしるし』を目の当たりにし、そうした素朴な視点で、次の季節がもうすぐそこまで来ていることを実感することが出来た、それは、冬から春へとイメージカラーも移り変わっていく見返しのような、別れと出会いの象徴とも思われたのであった。
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雪が降っては喜び、春の足音を聞けば喜ぶ子どもたち。 雪が音を吸い取ると教えてもらい、 「雪が溶けたら音がするの?」という質問が何とも可愛らしい♪
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
雪国の冬 ゆきむしが飛ぶと雪がふる 森の動物たちも町の人たちも雪の暮らし 雪は音を吸う、なら…? 雪国はゆっくりゆっくりと春になる ○春のしるしの丸い輪 ○絵も文章も素敵だ
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8歳8ヶ月の娘 5歳8ヶ月の息子に読み聞かせ ちょうど一昨日に雪が積もって 子どもたち大喜びだったので ぴったりなお話でした。 ゆきがつもった朝が静かなのは 雪が音を吸収しているからだったのね。
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雪の少ない田舎に住んでいる私は、「ゆきむし」とか見たことないのですが…。雪国では、冬とは雪と毎日関わっていなければならない季節なのですね。地面も道も家も厚く雪に覆われて。日が徐々に長くなる頃、木々の根元の雪が溶けて丸い輪ができるのが、春が来るしるし。それを人々がどれほど待っている...
雪の少ない田舎に住んでいる私は、「ゆきむし」とか見たことないのですが…。雪国では、冬とは雪と毎日関わっていなければならない季節なのですね。地面も道も家も厚く雪に覆われて。日が徐々に長くなる頃、木々の根元の雪が溶けて丸い輪ができるのが、春が来るしるし。それを人々がどれほど待っているのか、どれほど喜ぶのか、想像すると、心が震えます。 見返しの絵が、前と後ろでちゃんと変えてあるのが素敵な演出ですね。
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