私が鳥のときは の商品レビュー
病人の描写が凄すぎて、息を詰めて読んだ。 いじめや虐待もさらっとした突き放したような書き方が逆に問題を際立たせてる。 「私が鳥のときは」というタイトルも秀逸。 短編2作目は1作目の続編かと思って読んだが、主人公の名前が同じなだけで、関係ないのかな。(1作目のバナミは友達がいたこ...
病人の描写が凄すぎて、息を詰めて読んだ。 いじめや虐待もさらっとした突き放したような書き方が逆に問題を際立たせてる。 「私が鳥のときは」というタイトルも秀逸。 短編2作目は1作目の続編かと思って読んだが、主人公の名前が同じなだけで、関係ないのかな。(1作目のバナミは友達がいたことないって言ってたから) 少女小説っぽい書きっぷりだけど、重いテーマが潜んでた。バナミの生い立ちと、達観したようなある意味ののんきさが妙にリアル。バナミ、長生きしてほしい。と願わずにはいられなかった。
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なんだろう、この読後感は・・ 1話目、バナミというふざけた名前の、ふざけた(感じの)女性が出てきて、なんだなんだ??とやや不快に思いながら読み進めていくと、彼女の内面にグッと近づけるラスト周辺でパッと散ってしまい・・ そして2話目、場面は一転、気づくと彼女が中学生だったころの...
なんだろう、この読後感は・・ 1話目、バナミというふざけた名前の、ふざけた(感じの)女性が出てきて、なんだなんだ??とやや不快に思いながら読み進めていくと、彼女の内面にグッと近づけるラスト周辺でパッと散ってしまい・・ そして2話目、場面は一転、気づくと彼女が中学生だったころの日常にいる。毎日が活気にあふれ、みずみずしい。こちらのバナミを追っていくと、いい大人になってからのバナミの行動が少しずつ理解できるようになり、バナミが好きになってきている自分に驚かされる。 感動!!とかじゃないのに、読み終わった後、気づくといろいろな場面を思い返している自分がいる。なんというかじわじわくる1冊。タイトルも装丁も読後に見ると輝きを増しているように見える。自分が年を取ったからかもしれない。だれの人生にもその人だけの物語がある、なんて、どう言葉を紡いでも陳腐になってしまうのがもどかしいけれど・・今この本に出会えてよかったです。次作に期待します。
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受験生の蒼子がいる家に母が連れてきたのは、母の職場の同僚で、母よりだいぶ若い、余命わずかなバナミ。 そのバナミと過ごした一夏のお話と、バナミの中学時代のお話の2篇を読むことができる。 はじめは、図々しくて言動に幼さがあるバナミに対して、蒼子がイライラする様子に共感しながら読んで...
受験生の蒼子がいる家に母が連れてきたのは、母の職場の同僚で、母よりだいぶ若い、余命わずかなバナミ。 そのバナミと過ごした一夏のお話と、バナミの中学時代のお話の2篇を読むことができる。 はじめは、図々しくて言動に幼さがあるバナミに対して、蒼子がイライラする様子に共感しながら読んでいた。 でも読み終える頃には、序盤と感想が一変する。 お母さんが多くを語らずバナミを連れてきたことや、バナミが図々しいこと。 100均のマニキュアに泣いて喜んだ理由や、バナミが命懸けで息子にわかって欲しいこと。 わかる情報が増えていくにつれ、そしてバナミの生い立ちや、人間関係が複雑な普通の中学時代を送っていたこと知ることで、何気なく読んでいた部分がとても意味を持ったシーンに変わってくる。 「死」が常に隣り合わせなバナミが物語の中心にありながらも、重々しかったり、暗すぎると感じることはなく、読みやすかった。 読み手の経験によって、心に残る箇所や、物語の感じ方が変わるような内容だと思うので、幅広い世代が楽しめる1冊だと思う。
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近所の図書館で借りて。 面白かった。「私が鳥のときは」と「アイムアハッピー・フォーエバー」という二つのお話。 「私が鳥のときは」は中学生の蒼子にどっぷり感情移入してしまった。バナミさんのこと「もう!何なのこの人!」って思いながら読んでたけど、ラストのバナミさんの叫びには圧倒された...
近所の図書館で借りて。 面白かった。「私が鳥のときは」と「アイムアハッピー・フォーエバー」という二つのお話。 「私が鳥のときは」は中学生の蒼子にどっぷり感情移入してしまった。バナミさんのこと「もう!何なのこの人!」って思いながら読んでたけど、ラストのバナミさんの叫びには圧倒された。でも、ちょっとなぁ…。簡単には好きになれないや。 って思ってたのに!「アイムアハッピー・フォーエバー」のバナミちゃんで大好きになった。とっても青春!恋とか愛とかじゃないのに、何かキュンとする、そんなお話だった。 うーん、読んで良かったー!これ、私にとっては2話ともきちんと読んで完結、だなー。
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とっても好みです。 英子さん、モリー素敵 バナミさんも良い。 バナミさん(15歳)、蒼子とお母さんのその後のお話を読みたいです。
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私が鳥のときは アイムアハッピー・フォーエバー の中篇2作が収録 『私が鳥の〜』は100ページくらいなので短編になるのかな?? どちらの話にも バナミさん が出てくる 鳥の方では20代後半 アイムの方では中学生として 普通に考えると『鳥』のバナミさんの中学生時代が『アイム...
私が鳥のときは アイムアハッピー・フォーエバー の中篇2作が収録 『私が鳥の〜』は100ページくらいなので短編になるのかな?? どちらの話にも バナミさん が出てくる 鳥の方では20代後半 アイムの方では中学生として 普通に考えると『鳥』のバナミさんの中学生時代が『アイム』となるのだろうけれど 『鳥』でいう分岐の話 と考えると これは平行世界的なものかもしれないとも思う 未読の人には意味不明かもしれないけれど バナミさんが幸せだといいなと思った 『鳥』を読み終えた時には 話の展開に伏線がなく、説明不足?と思ってしまったり、マイペース(というか図々しい?)バナミさんに共感できず、他の登場人物にも気持ちが入らなかったけれど 『アイム』は青春小説としてとても清々しく、気持ちよく読了
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトル作にスピンオフ的書き下ろしを加えたデビュー作 昔から何故か繊細な登場人物よりちょっとガサツなくらいな方が気になってしまう どんな大人にも多感な時期があり、その年頃をその時の精一杯で過ごしてきたからこその今がある 「アイムアハッピー・フォーエバー」の終わり方がとても良かった
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平戸萌さん。本作以前に別名義によるすばる文学賞最終候補歴? でも本書がデビュー作で、変な(?)日本語・英語タイトルの2編が収録されています。 中学生女子の、諸々の事情や家族の垣根を超えた、ひと夏の絆の物語です。万人におすすめしたいと感じましたが、特に、中・高生の女の子、親御さ...
平戸萌さん。本作以前に別名義によるすばる文学賞最終候補歴? でも本書がデビュー作で、変な(?)日本語・英語タイトルの2編が収録されています。 中学生女子の、諸々の事情や家族の垣根を超えた、ひと夏の絆の物語です。万人におすすめしたいと感じましたが、特に、中・高生の女の子、親御さんに読んでほしいと思いました。 ◯『私が鳥のときは』 (氷室冴子青春文学賞大賞受賞作) 読み始めこそ、思春期中学生女子特有のイライラなど、その接し方の難しさから共感しにくい印象でしたが、(少々無理ある設定もあり)物語は思いがけない方向へ展開していきます。 いじめ、虐待、不登校、余命宣告などの背景が徐々に明かされつつ、世代も境遇も異なる女性4人が、不足部分を補い合いながら共生していくのでした。 どんなにマンネリで惰性的な家族でも、異質な人が加わることで波紋が広がります。どうしても変化が起こりますが、寛容と受容をもてたら、新しい可能性が開けるような気がしました。 そういう意味で主人公・蒼子の家は、まるで、問題を抱えた人たちのシェルターのようです。 蒼子も、最初の印象を覆し、実にいい子でしたし、瑞々しい筆致でとても爽やかな読後感でした。ただ、父親たちはまるで登場せず、その存在感・責任ゼロなのはあり得ないし、残念‥。 ◯『アイムアハッピー・フォーエバー』(書き下ろし) 蒼子の母の元同僚で、余命わずかの「バナミさん」が中学生だった頃の物語です。表題作を読んだ直後なので、バナミさんのどんな過酷な過去が明かされるのかと思ったのですが、思いの外普通に青春していて、逆にホッとし救われた気がします。 しかしながら、幼稚園時代に両親を事故で亡くし、マナミという本当の名を封印して、健気に頑張ってきたのでした。人は、いろんな事情を抱えていても、誰かへの憧れが今の自分を形作っている、ということはあるのでしょう。 配慮という名の勝手な傲慢さで接するよりも、全くフラットな状態で関わる方が、対等な関係が築けそうです。難しいでしょうが‥。 この2編の、2人の中学生時代の物語は、いつの時代にも共通するように、眩しくも脆く、ほろ苦いものでした。それでもこの爽やかさは、鬱屈した日々にも、何か小さな奇跡を運んでくれるかもしれない、と錯覚させてくれる心地よさでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短めの中編小説(それはつまり短編なのか)である表題作と、長めの中編小説であるもう一作との二篇が収録されていました。 表題作はちょっと好みに合わなかったというか、もう一人の主人公ともいうべきバナミという女性にあまりいい印象を持てませんでした。あなたいじめ加害者側として息子と一緒に頭下げないといけない立場でしょうに……。 一方でもう一編の方は中学生主体の王道青春小説といった趣で、こちらはすごく好みです。登場人物がみなイキイキとしていてよかったです。
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私が鳥のときは ってそういうことからきてるのか! 中学生という時期の爽やかな青春小説だけど、爽やかだけではない現代の問題も折り込まれてる こう書くと、ちょっと重い内容もあるんだな、と思われるかと 確かにあるのですが それでも何より読後感がすごくいい! 全く暗い気持ちにならない...
私が鳥のときは ってそういうことからきてるのか! 中学生という時期の爽やかな青春小説だけど、爽やかだけではない現代の問題も折り込まれてる こう書くと、ちょっと重い内容もあるんだな、と思われるかと 確かにあるのですが それでも何より読後感がすごくいい! 全く暗い気持ちにならない こういう終わりかた、とても好きです
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