なるようになる。 の商品レビュー
昨日たまたま読んだPresidentで、ホリエモンが「1番運がいいと思うのは養老先生」のような事を言っていたことを思い出し、手に取った。 なるようになる、この考え方が本当に素敵だし、大事なものだと感じた。 特に印象に残ってるのは、最後のQAコーナー。 個性がなく、自分のことをon...
昨日たまたま読んだPresidentで、ホリエモンが「1番運がいいと思うのは養老先生」のような事を言っていたことを思い出し、手に取った。 なるようになる、この考え方が本当に素敵だし、大事なものだと感じた。 特に印象に残ってるのは、最後のQAコーナー。 個性がなく、自分のことをone of themだと思っている若者に対しては、カルぺディテム、その日その日の花をつめ。自分なんていくらでも変わり、いくらでも広がる。この言葉を忘れずにいきたい。
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当たり前のことを当たり前のように話してくれる人が少なくなったと思う。自分が年齢を重ねて分かってきた事だけど。若い人たちに読んでもらいたい。そして自由に生きてほしい。
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本書は養老先生の初の自伝である。唐突だがこの本を読んで、木田元先生の『哲学は人生の役に立つのか』(PHP新書)という本を思い出した。題名だけを見ると哲学の有用性を説いた本のように思ってしまうが、内容は木田さんの自伝である。つまり、哲学が自分にどのように影響したかという視点から、ご...
本書は養老先生の初の自伝である。唐突だがこの本を読んで、木田元先生の『哲学は人生の役に立つのか』(PHP新書)という本を思い出した。題名だけを見ると哲学の有用性を説いた本のように思ってしまうが、内容は木田さんの自伝である。つまり、哲学が自分にどのように影響したかという視点から、ご自身の半生を語っている。 この本も木田さんの本と似ている。たとえば『唯脳論』や『バカの壁』を書いたとき、養老先生の人生に何が起こったか。これまでもそうしたエピソードは断片的に語られることはあったが、本書ではそれが一冊の本にまとめられている。私自身、初めて知る内容もあった。 ご存知のように養老先生は無類の読書好きで、本文にも書かれているように、つまらない本でも「なぜこの人はこんなことを考えたのだろう」と思って読んでしまうという。この視点はなかなか大事である。最近とくにSNSでは、相手を論破したり矛盾を突いたりすることに夢中で、その人が本当は何を言いたいのか、どうしてそんなことを言ったのか、そこを考えない人が多い。 たとえば、養老先生は「現代人は参勤交代せよ」という。1年のうち3ヶ月は田舎に行って、畑を耕す生活をしろというのである。こういう意見を言うと、すぐにそのアイデアが実現不可能な理由や、無意味であるという理屈を嬉々として述べる人が現れる。しかし、こういうのは本当は反論とは言わない。もちろん参勤交代を実行してくれたら一番いいわけだが、養老先生は都会人の生活から自然に触れることや体を動かすことが失われていると危惧しているのだ。そこを理解しないと、養老先生の本を読んでも何の意味もなくなってしまう。 これまた唐突だが、筆者の通っていた高校は長野県の白馬に寮があって、入学すると親睦を深めるために、全員で移動教室に行った。行きのバスで休憩のために降りたとき、友達が「グッチのカッコいい腕時計があったから買った」と見せてくれた。私はこんな田舎の土産物屋に本物のグッチがあるわけないと思って、「それはニセモノだよ。だまされてるよ」と言った。こっちは親切のつもりで、割と真剣に言った記憶がある。そうしたら、その友達はいい奴だったから怒らなかったけれど、ひとことだけ私に言った。「お前、友達なくすぞ」と。 その頃の私にはわからなかったが、本人が気に入った時計を見つけて喜んでいるのに、私はそれに水を差してしまったのである。人間関係というのは、正しいか正しくないかだけが大事なのではない。そういうことは後になって学んだ。私のつまらない人生でも、こんなふうに学べることはある。養老先生の人生から学べることは、もっとたくさんある。
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人生は、なるようになる――これがひとまずの結論です。虫と猫とバカの壁と出会った八六年を語りつくす。養老先生はじめての自伝。
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