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「正義」のバブルと日本経済 の商品レビュー

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2024/08/20

ナラティブについても少し前の日経系の報道番組で取り上げられていた。 ちょうど本書で取り上げられた各テーマと現在進行形で社会人生活を送ってきたので、思ったとおろというところもあれば、裏ではそうだったのかと新たな視点が得られたことが同居している。非常に深く洞察していると思われることと...

ナラティブについても少し前の日経系の報道番組で取り上げられていた。 ちょうど本書で取り上げられた各テーマと現在進行形で社会人生活を送ってきたので、思ったとおろというところもあれば、裏ではそうだったのかと新たな視点が得られたことが同居している。非常に深く洞察していると思われることと、それは単なる思い込みか偏見ではと思われることが同居していたりするが、根拠が濃いか薄いかの違いだけでおそらく間違いではないのだろと思う。書かれていることのほとんどが肯定できるのだが、何か決定的な大きな力(個々の現象をつなぐマクロな枠組みの変化の様な)みたいなことへの考察が欠けているのかなとも思うが、それは些細なことなのかも知れない。

Posted byブクログ

2024/07/30

地価、銀行救済としての税金投入、日本はものづくり国家、中小企業救済、堕落した官僚高齢者、人口減少などなど行き過ぎた正義としての政策の数々。 社会が正義を掲げて熱狂するとき、正義のバブルが起きて一方向に動くとき警戒が必要と解く。

Posted byブクログ

2024/07/09

綺麗事の正義を振りかざして、それに振り回されてどれだけ日本経済が疲弊したか。 土地価格然り、高齢者しかり、後なんだっけ。 お説ごもっともでその通りだと思うんだが、なんつても日経ファンタジー史観に基づいた論なんで、財務省には尻尾振ってるし、いや、振ってると言ってることが「正義」...

綺麗事の正義を振りかざして、それに振り回されてどれだけ日本経済が疲弊したか。 土地価格然り、高齢者しかり、後なんだっけ。 お説ごもっともでその通りだと思うんだが、なんつても日経ファンタジー史観に基づいた論なんで、財務省には尻尾振ってるし、いや、振ってると言ってることが「正義」だと言いたいようだが、実際財務省の「正義」は批判しないんですかと思ったり、結局何の解決策とかそこから何を学んだかって一切なくて。 だったら何? 途中からかっ飛ばし。

Posted byブクログ

2024/03/30

本書のテーマは、「はじめに」の部分に下記の通り書かれている。 【引用】 本書ではいくつかの「正義」のナラティブがどのように日本経済に影響し、時にゆがめてきたかをみていきたいと思います。特に私が注目したいのは、その時は多くの人が賛同あるいは反対できない「正義」のナラティブがいきすぎ...

本書のテーマは、「はじめに」の部分に下記の通り書かれている。 【引用】 本書ではいくつかの「正義」のナラティブがどのように日本経済に影響し、時にゆがめてきたかをみていきたいと思います。特に私が注目したいのは、その時は多くの人が賛同あるいは反対できない「正義」のナラティブがいきすぎて、「正義」のバブルになり、経済政策に悪影響を及ぼしたと思われる例です。 (中略) ただ「国民の安心が第一だ」「プライバシー保護の優先を」という正義の言葉を前にして、マイナ保険証に象徴される医療分野のデジタル改革を止めてしまうのは間違いだと思います。 【引用おわり】 すなわち、筆者は「いきすぎた"正義"が、政策をゆがめている」場合があるのではないか、と主張しており、その例として、上の「マイナ保険証」のほか、「バブル時代の地価を下げる政策」「不良債権解消に向けての金融機関への税金投入」「中小企業救済策」「高齢者優遇施策」などを挙げている。 そうかな?と思った。 筆者はキーワードとして、「正義」をあげているが、私は本当のキーワードは「既得権益」であり、「政府への信頼のなさ」ではないかと感じた。 日本の多くの企業は「中小企業」であり、中小企業を経営している人、中小企業で勤務している人は多く、それらの人たちは選挙で大きな影響力を持っている。高齢者も同じだ。彼らの「既得権益」に反する政策は、選挙を考えるととれない、従って、「中小企業救済策」「高齢者優遇施策」がとられるのである。それは、「正義」とは関係ない、あるいは、「中小企業関係者や高齢者にとっての正義」に従っているということなのだと思う。 「マイナ保険証」への反対は、既得権益とは関係はない。例えば個人情報が守られるかということについて、人々は行政機関を信頼していないと思う。これまでの実績から考えて、行政機関がIT関連技術に長けているとは思えないのだ。これも、「正義」とは関係のない話だと思う。 話としては面白い本だったけれども、ちょっとポイントがずれているようにも感じた。

Posted byブクログ