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動物を追う、ゆえに私は(動物)である の商品レビュー

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2024/05/20

動物というキャッチーさに惹かれ軽い気持ちで読むと、数ページで心折れるデリダの動物哲学。 デリダの思考を追うのに必死でした。 そもそも前提として読むべきカント、レヴィナス、ラカンの主要文献を未読がために大変苦労した…。 見る側として、特権者として、自伝的な立ち振る舞いで動物を捉えた...

動物というキャッチーさに惹かれ軽い気持ちで読むと、数ページで心折れるデリダの動物哲学。 デリダの思考を追うのに必死でした。 そもそも前提として読むべきカント、レヴィナス、ラカンの主要文献を未読がために大変苦労した…。 見る側として、特権者として、自伝的な立ち振る舞いで動物を捉えた西洋の哲学者たちの細やかな文章の断片、その調子、論の運び方をデリダは鋭く分析し、彼らの動物に対する隠れた否認の姿勢を開示していく。 ハイデガーを扱った章はデリダの即興ゆえの軽やかな語り口のおかげですごく楽しめた。 訳者の方の文章はとても良かったが、その後、過剰に詩的な表現で書かれた画家のあとがきが個人的にちょい苦手でした。 動物哲学は今後も続けていきたい。

Posted byブクログ

2024/03/16

https://calil.jp/book/448084743X 筑摩書房 (2014/11/5)文庫化

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