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手間ひまをかける経営 の商品レビュー

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2023/11/27

手間ひまをかける経営 —日本一コミュニケーション豊かな会社の「関わる力」— 著:高田 朝子 京都信用金庫の組織とマネジメントは、組織行動の学者の目から見て驚嘆すべきものであった。金融機関なのにノルマがないという衝撃。著者にとってノルマがもたらすリーダーシップのあり方とマネジメン...

手間ひまをかける経営 —日本一コミュニケーション豊かな会社の「関わる力」— 著:高田 朝子 京都信用金庫の組織とマネジメントは、組織行動の学者の目から見て驚嘆すべきものであった。金融機関なのにノルマがないという衝撃。著者にとってノルマがもたらすリーダーシップのあり方とマネジメントは、長らく研究の興味の対象であった。ここで働く人たちは、何が動機づけの源なのか。本当に利益を上げることができるのだろうか。 変化が激しく生き抜くために、企業と人はどのように振る舞い、どのようなリーダーシップをとるのか。どのようなマネジメントをするのか。京都信用金庫を事例として、いくつかの違った側面から読み解かれている。構成は以下の6章から成っている。 ①「手間ひまをかける」という思考法 ②ネットワークとは何か ③「集合知」が発揮できる起点となる ④「ネットワーク構築力」のセンスを磨く ⑤「待つ」姿勢がビジネスを生む ⑥「人に寄り添う」リーダーシップ マネジメントの原則として、限られた資源をどのように配分するかは、定石である。 そこで新しいことをはじめるために、何かを捨てるという公式を考えた時に、その捨てる何かを「ノルマ」という今までの金融機関の常識であり、切っても切り離せないものを敢えてばっさりと切っている。それだけ、新しく始める求めるものの大切さを感じる。 すぐに効果が出ることは期待されていないことが前提であり、その背景には、経営者層の並々ならぬ覚悟が見える。 半信半疑であったり懐疑的な声も確実にあったその中でも、中長期的な目指す姿をつらぬくその姿勢の根源の覚悟が属する一人一人にも多かれ少なかれ伝わって運営されていっている。 それが正解かそうでないかというレベルで本書を読み解くのではなく、ひとつのマネジメントの手法として学ぶことが出来る。それによって何を成し遂げたいのか、誰に貢献したいのかと言う点においては間違いなく、地域であり人である。そのステークホルダー全員から同じだけの評価を得るのも難しく、プロセスを含めた結果が出るまではまだ時間がかかる。 目的は、お客様のため。 同じ共通の目的を持っている自分たちも本書からその素晴らしい取り組みに対しては素直に多くを学び、自分たちは自分たちの信じる道でお互いに切磋琢磨できればと思う。

Posted byブクログ