令和版 現代落語論 私を落語に連れてって の商品レビュー
談笑よる短い落語論と、談笑版の古典改作の説明。そして最後に中江有里との対談が載っている。 古典改作の部分は、この人の思考がわかって面白い。そのほかは、印象が残らなかった。
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家元談志が「落語が能かなにかのような伝統芸能になってしまう」ことに危機感を抱いていたのに対して、談笑が論じるのは「元来、落語はその時代その時代に応じて変化してきたものだ」という点だ。 そもそも、落語における「伝統」らしきものを作ってしまったのは、録音技術があらわれて生まれた...
家元談志が「落語が能かなにかのような伝統芸能になってしまう」ことに危機感を抱いていたのに対して、談笑が論じるのは「元来、落語はその時代その時代に応じて変化してきたものだ」という点だ。 そもそも、落語における「伝統」らしきものを作ってしまったのは、録音技術があらわれて生まれた「名人上手のレコードである」という視点が目新しくうつる。名人上手の、ひいては(先達に)教わった通りにやればいい、という思考は、ある部類の人にとってはとてもありがたいもので「それさえやっていれば食いっぱぐれない」という姿勢を産み、行く末としては停滞しか産みださない。このあたり、きわめて卓見だと思った。 ただ、ファンからすると「志ん朝談志だけ聴いていれば俺ァ満足だ」という心理もわかるんだよなぁ。「あのフレーズだけ聞いていたい」という心理とは別に、時代は前に進んでいくのだけど……。
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口述筆記なのか、そのように書いたのか、きっと師匠が語ってるのを聞くのなら、もっとずっと楽しめたんだろうと思う。 古典の現代化の改題パートは興味深い。 古い建築を現代的に改修する手順と通ずるところがある。建築であれば、断熱性能を上げることとバリアフリーにすることは必須であり、手法...
口述筆記なのか、そのように書いたのか、きっと師匠が語ってるのを聞くのなら、もっとずっと楽しめたんだろうと思う。 古典の現代化の改題パートは興味深い。 古い建築を現代的に改修する手順と通ずるところがある。建築であれば、断熱性能を上げることとバリアフリーにすることは必須であり、手法もおおむね確立されている。その上で、さらにどのような価値の向上を図れるか、どんなアプローチで切り込めるかがデザイナーの腕の見せ所である。
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落語は好きなのに、なかなか生で行く機会のないままにきた。 テレビでは観て(聴いて)きたけど、やっぱりいつかは寄席なり何なり生で聴きたい。 その前にこの本に出会えたのはよかった。 ますます落語への興味が増した。 これは落語の指南書であり、大衆芸能の歩むべき道筋を示した芸能論...
落語は好きなのに、なかなか生で行く機会のないままにきた。 テレビでは観て(聴いて)きたけど、やっぱりいつかは寄席なり何なり生で聴きたい。 その前にこの本に出会えたのはよかった。 ますます落語への興味が増した。 これは落語の指南書であり、大衆芸能の歩むべき道筋を示した芸能論である。 あるいは、この本自体が落語なのかも。違うか。
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つまらなくて飛ばし読みした。談笑ですら文章だとこの程度なのか。談志がやはりあまりにも稀有な例外であることを再認識した。
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