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野火、奔る の商品レビュー

4.3

17件のお客様レビュー

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2024/08/31

弥勒シリーズ第十二弾。 清之介が主を務める『遠野屋』の荷を積んだ船が消息を絶ってしまうという事態が発生。 さらに、大店〈八代屋〉の前主人の姪で『遠野屋』に“押しかけ奉公”している、おちやをを無理矢理連れ戻そうとする騒動が起こります。 『遠野屋』に降りかかる不穏な動きに隠された罠...

弥勒シリーズ第十二弾。 清之介が主を務める『遠野屋』の荷を積んだ船が消息を絶ってしまうという事態が発生。 さらに、大店〈八代屋〉の前主人の姪で『遠野屋』に“押しかけ奉公”している、おちやをを無理矢理連れ戻そうとする騒動が起こります。 『遠野屋』に降りかかる不穏な動きに隠された罠とは・・。 久々の弥勒シリーズ。 前作の『乱鴉の空』を読んでからかなり間があいてしまいましたが、相変わらずの“ヒリつき感”は健在で清之介と信次郎のやり取りは、本書の帯に「ひりつく男と男」と書かれていた通りのまんま緊張感漂っていますし、その間に挟まれる伊佐治親分のツッコミや執り成しも含めての、絶妙なバランスの掛け合いを楽しませて頂きました。 さて今回は、消えた積荷、おちやの騒動と〈八代屋〉の動き、さらにとある路地裏に遺棄された死体・・といった、まさにミッシングリンク的なミステリ要素があって、グイグイ惹き込まれて読みました。 『遠野屋』を襲うトラブルに困惑しながらも冷静に打つ手を打っていく清之介と、彼を支える番頭の信三はじめ『遠野屋』奉公人の皆さんの仲の良さが微笑ましいのですが、特におちやとおくみという育ってきた境遇が真反対の二人の少女の友情にグッときました。 それだけに、おくみを襲った悲劇が理不尽すぎてやりきれない気持ちに・・。 おくみちゃんには今後是非幸せになって頂きたいです。 そして、終盤は信次郎が美味しいところを全部もっていく感じで、“点と点”を見事に結びつけて真相解明するキレっぷりは流石です~。 で、一件落着・・と思いきや、まさかのラストに“おいおい信次郎!どういうこと?”と、めちゃめちゃ気になる場面で終わってしまいました。 ということで、次巻が非常に待ち遠しい私です~。 (できればこの巻の内容忘れないうちに、ヨロでやんす!)

Posted byブクログ

2024/08/17

シリーズ12作目。欠かさず追いかけ続けているが、信次郎のキレは今回も健在❗️随分と出番が多かったようにも思う。清之介が苦悩する姿はとても新鮮で、おちやとおくみのやり取りがなんとも微笑ましくとても好きだったなぁ。 一見バラバラに見える事件が次第に繋がりをみせる展開は、期待しすぎたの...

シリーズ12作目。欠かさず追いかけ続けているが、信次郎のキレは今回も健在❗️随分と出番が多かったようにも思う。清之介が苦悩する姿はとても新鮮で、おちやとおくみのやり取りがなんとも微笑ましくとても好きだったなぁ。 一見バラバラに見える事件が次第に繋がりをみせる展開は、期待しすぎたのか個人的にはがっかりだった。ラストには次回作への布石が打たれて、またまた楽しみ。

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2024/05/14

先に申しておきますと、信次郎贔屓が甚だしいので評価に曇りがあるかもしれませんがこの作品が面白いのは間違いないです。 弥勒シリーズも12作目。 今回は結構ストレートに遠野屋に被害が及ぶ事件が勃発。積荷が消えたり奉公人が襲われたり。最初はバラバラだと思われたことが最終的には一つのと...

先に申しておきますと、信次郎贔屓が甚だしいので評価に曇りがあるかもしれませんがこの作品が面白いのは間違いないです。 弥勒シリーズも12作目。 今回は結構ストレートに遠野屋に被害が及ぶ事件が勃発。積荷が消えたり奉公人が襲われたり。最初はバラバラだと思われたことが最終的には一つのところに、というのはいつもの流れなんですが、今回は一纏めにするのにだいぶと信次郎が先回りをしたな、という印象。安楽椅子探偵が結構前に出てきた。それも実は訳あってっぽいのが最後の最後で匂わされます。 信次郎と遠野屋の絡みが多いってだけで、星4以上確定。さらに今回は信次郎の出番が多い!素敵!信次郎がキレ良すぎて遠野屋がすこしぼやけてしまうくらい。だから思ったんです。信次郎がもっと欲しい、くらいの出番が信次郎と遠野屋両方輝くのでは、と。ひいては作品の魅力が増すのでは、と。 そう思うと星4くらいな気もしますがそこは贔屓筋がやっぱり出番が多いのは嬉しいので、星5とさせていただきます。 2024.5.14 77

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2024/04/19

信次郎の頭の切れが化け物じみて…いや、最初からか。親分や遠野屋さんは色々いうけれど、私にはいい人に見えるんだがなあ。 内容はおちやちゃん周辺と紅花問題を引きずった感じ。

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2024/03/01

弥勒シリーズも12作目となりこの物語が何処に辿り着くのか目が離せない。清之介と信次郎の会話は相変わらず刀で切り合っているように心を抉る。2人の間に岡っ引きの伊佐治が加わり3人の男達のバランスが何とも絶妙だ。こんな人間関係を作り上げた作者のあさのあつこって凄い。 今回は、おこまちゃ...

弥勒シリーズも12作目となりこの物語が何処に辿り着くのか目が離せない。清之介と信次郎の会話は相変わらず刀で切り合っているように心を抉る。2人の間に岡っ引きの伊佐治が加わり3人の男達のバランスが何とも絶妙だ。こんな人間関係を作り上げた作者のあさのあつこって凄い。 今回は、おこまちゃんの名前は出るけれど姿が見えずそれだけが残念だった。

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2024/02/20

おっとぉ、こりゃまたダークな閉じ方じゃないの。なにせ此度の信次郎ときたらやたらよく喋る。でもって、いつもは安楽椅子に腰を据えているとまでは言わないが、なぜか足を使う。単身で八代屋に乗り込みおちやを救う?平塚の方は引き受ける?どういう了見だろうかと訝しんではいたのだ。この男、最後は...

おっとぉ、こりゃまたダークな閉じ方じゃないの。なにせ此度の信次郎ときたらやたらよく喋る。でもって、いつもは安楽椅子に腰を据えているとまでは言わないが、なぜか足を使う。単身で八代屋に乗り込みおちやを救う?平塚の方は引き受ける?どういう了見だろうかと訝しんではいたのだ。この男、最後は清之介といかなる決着を描いているのやら。清之介が背負う業とやらを本当に見据えているのか。たしかに、優秀な商人としてただ身代を築くばかりの男であるならばもったいない。すべてを失ったときの彼の本性が見たい。信次郎が仕掛けてくれそうだ。

Posted byブクログ

2024/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

遠野屋の船、元八代屋のお嬢様だったおちよの拐かし、武家屋敷の横の足裏の白い死体、それらが繋がって解き明かされていく先に覚悟を決める清之介と腹の中の読めない木暮信次郎がいる。安定の脇役陣の掛け合いが楽しく親分さんのちゃちゃはなくてはならない面白さ。 最後の場面、この話は終わりじゃなかったのか?

Posted byブクログ

2024/01/20

数ある弥勒シリーズの中でもサスペンスに富んでいる。木暮信次郎の魅力がぐんと増した。先を先をと読み進めたくなった。あさのあつこさん、まだまだ続けてくださいね。

Posted byブクログ

2024/01/18

弥勒シリーズ最新刊 あさのあつこさんのもので一番楽しみにしているシリーズ。 今回もゾクゾクさせられました。

Posted byブクログ

2024/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「弥勒シリーズ」第12弾 遠野屋の扱う紅花産業とおちやを巡る不穏な動き。 根っこは一つと看破した信次郎自体が不穏。 解決したあとの信次郎の動きも不穏。 信次郎がどんどん得体の知れなさを増していく様子が怖い。この人、いわゆるサイコパスだよね…… 過去を切りはなして生き直そうとしている清之介に肩入れしてしまう。

Posted byブクログ