ソー・ディス・イズ・ラブ(下) の商品レビュー

エリザベス・リム(著者),笹山裕子(訳者)

2024/01/31

動物たちはあくまで現実的な犬や鼠としての行動しかせず、鼠との具体的なお喋りなどは無かったのは残念。(パンの欠片を投げて鼠を引き付けたりはしたが。)
また、表紙もそうだが、挿絵のシンデレラの顔をみてもディズニーのシンデレラに見えない。髪型は大事だなと…
話は面白かった。

仮面舞踏会で王子とシンデレラは再会。
去り際に名前を聞かれて「シン…」まで言っていたのと、翌朝の給仕で仮面舞踏会でつけていたネックレスを落としてしまったことで、王子は公爵夫人の使用人をしているシンデレラだと確定し、プロポーズをし、承諾。なぜ12時に逃げたかなどの話を打ち明けるも、実は大公に聞かれていた。
婚約発表を前に、大公は王様に毒を盛り、体調を悪化させる。
婚約発表にて、シンデレラが姿を現すと、継母や姉妹が現れ、継母とシンデレラの討論になり、大公がシンデレラの肩を持つので不思議に思いながら、王子も加勢し、継母らは負けて出ていく。
急展開だったので一旦休憩しようと戻るも、王子は王様に呼び出され、シンデレラも衛兵に着いてくるように言われて行くと、大公に取引を持ちかけられる。王子との婚約を断る手紙を書けば離れた土地の城と毎年贅沢できるほどの金を渡すと言われるが、断る。なら仕方ないと、プロポーズに貰った指輪を奪われ、予め用意された手紙と共に王子の手に渡り、シンデレラは投獄。
手紙には"結婚する気はなくなった。探さないでくれ"の旨。王子困惑。探させる中、王様は体調が悪いのもあり、死にそうなので、焦る余り3回も姿を消した娘は忘れて例の姫と結婚しろと言う。
針子のルイーザがブルーノが何か訴えているのに気づき、公爵夫人と共に、走り出すブルーノを追っていくと投獄や大公の仕業なのがわかる。
シンデレラは衛兵が扉を開けた時にパン屑を投げつけ、ネズミたちが群がっている間に逃げ、ルイーザらに助けられる。
大公の毒を持った証拠を探し発見。
しかし大公と遭遇してしまい脅されるが、公爵夫人や王子が現れ、遅れて王様もやってきて大公の悪行が全てバレ、王様は解毒薬を飲み回復。
魔法禁止を取りやめ、フェアリーゴッドマザーも現れ、一件落着。

「〜きれいなドレスを着て、新しい友だちとその仮面舞踏会にいって、夜明けまで踊るんだ。こっそり庭に出て、月明かりの下で紅茶を飲むんだ。ヴァローズの街で迷子になって、毎朝みるたびに幸せな気持ちになるようなものにお給金を使うんだ。喜びはたとえ小さくても、大切にする価値がある。より大きな喜びに導いてくれるんだよ」p27