革命と住宅 の商品レビュー
19世紀から20世紀にかけてのソビエト/ロシア建築についての本書は、おおまかにわけて二部制になっている。前半は、社会主義の理念を形にし新たな国家と人間像を作り出す建築、主に住宅について書かれる。後半はアンビルドについてである。こちらは建てられなかった建築への論考である。 あとが...
19世紀から20世紀にかけてのソビエト/ロシア建築についての本書は、おおまかにわけて二部制になっている。前半は、社会主義の理念を形にし新たな国家と人間像を作り出す建築、主に住宅について書かれる。後半はアンビルドについてである。こちらは建てられなかった建築への論考である。 あとがきで「ニッチなテーマ」と書かれており、たしかにそれはそうだと思うが、ソ連時代の建築などはネット的な俗な興味を持たれることもしばしばである。自分もポーランドへ行った際に文化科学宮殿を眺めたりした。独特の魅力を感じる部分は大いにある。しかし、このような建築の歴史や理念についてくわしく説明してくれる本というのもなかなかないものなので、貴重だと思う。 本書はすこしまとまりに欠ける部分や、重複した文章も見受けられるが、全体的にはわかりやすいしおもしろいと思う。
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読む前の仮説 ・ソ連の住宅には、社会主義の思想としての「事前設計」「計画主義」「全体主義」「画一的」などの要素が埋め込まれている。 ・自由な建築が否定され、国による荘厳な建築が重視される。 ・ソ連の建築にはパノプティコン的思想が埋め込まれている。 ・
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