負けくらべ の商品レビュー
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痴呆老人の介護士の話かと思いきや、CIAもどきな関りがあり、謎のアメリカ帰りの経営者との契約、そしてギフテッド。帯には錚々たる作家さんの名前があがりハードボイルドだかなんだか言われているが、実際はよくわからん物語w 話の展開や登場人物の設定など読んでいてスムーズなんだけれど、ピンポイントがどこなのかわからない、というか主人公が一体何者でどういうオチ付けをしたいのかが全く分からないまま、タイトルの負けくらべとは自分のほうが人生負けてましたよって自虐自慢? 主人公の出生の過去とか凄惨なんだろうけどすべてがぼけていてやっぱりよくわからない。
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タイトルからはどんな内容なのかな?と思いましたが、とても読み応えのある内容でした。とても面白かったです!
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何十年ぶり?まだ書いていたんだ!その旺盛な創作意欲びっくり。すごい!と、高齢作家調べてみたら、いるいる90歳すぎて活躍。そんな時代なんだ、喜ばしいかぎり…。
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壮絶な出生の秘密を持つ人たちの戦いと交流。普段接することのない世界だが、リアリティと人間味が溢れる長編。一気読みしました。
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前半は、どこへ連れていってくれるのだろうかと期待したのだけれど。 ハードボイルドなのか、シミタツファンにとっては。もっとドライな作品ならば、乙川さんの近作の方が。好みの問題ではあるが。
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もう読めないだろうと勝手に高を括っていたシミタツの新作。 そして題名や装丁からしみじみとした過去を振り返るような作品なんだろうと思いましたが、しっかりハードボイルド小説になっていたのでびっくりしました。 登場人物の登場人物の年齢層が高くなっていましたが、しっかりとギラっとした所が...
もう読めないだろうと勝手に高を括っていたシミタツの新作。 そして題名や装丁からしみじみとした過去を振り返るような作品なんだろうと思いましたが、しっかりハードボイルド小説になっていたのでびっくりしました。 登場人物の登場人物の年齢層が高くなっていましたが、しっかりとギラっとした所が有る小説に仕上がっています。
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シミタツ節が円熟味を増して帰ってきた! 訊けば、御歳86歳にして書いた傑作国産ハードボイルド。年齢を聞かずして読んで「変わってないなぁ」と感じていたのだが、登場人物たちの大半が60歳以上、それでも自分より年下ってことだからなぁ。 ハードボイルドって言うても、派手なアクションシーンは後半を除きほぼなし。それでも登場人物たちの生き様だけで十分ストイックで渋くて危険な香り。介護職の家族思いの60代おっさんがこんなにカッコ良く描けるってのは、ほんまシミタツならでは。 しばらく時代小説に傾倒されてはったようだが、現在舞台の小説もまた描いてほしい、もちろん量産とはいかないだろうからマイペースでOKOK。 読み損ねてきた時代小説も追いかけていきたいと思う。
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絶対的な記憶力を持つ介護士が主人公。 新たな企業の若手社長に請われて秘書室長になる。企業家一族、諜報員、中国との戦いに巻き込まれていく。
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読み終わった後もいつまでも残る作品だ。熾火のようなものが心に残り、その後しばらくしても存在を示してゆく。もしかしたら、こちら読者側の思い入れかもしれない。志水辰夫の現代小説にかつて夢中になり、作品を貪り、全作を熱い想いで読んできた自分史ということから来る極めて個人的なほとぼりの...
読み終わった後もいつまでも残る作品だ。熾火のようなものが心に残り、その後しばらくしても存在を示してゆく。もしかしたら、こちら読者側の思い入れかもしれない。志水辰夫の現代小説にかつて夢中になり、作品を貪り、全作を熱い想いで読んできた自分史ということから来る極めて個人的なほとぼりのようなものなのかもしれない。 ぼくは1990年代を軸にインターネットの前身でもあるパソコン通信Nifty-Serveで冒険小説&ハードボイルドフォーラムを主宰していた。国産小説では、特に冒険小説が多く書かれ、読まれた時代で、船戸与一、佐々木譲などとともに、志水辰夫は代表的な冒険小説作家でもあった。とにかく途轍もない人気を誇る作家で、名うての読書子たちからの尊敬を勝ち得て止まなかった。一つには確かな文章力と日本語による国産ハードボイルドという文学性でも勝負できる作家であった。数ある賞をいくつももぎ取った作家である。 21世紀に入ってからは時代小説に活躍の場を移したが、およそ20年ぶりに我らのジャンルにこの作家が還ってきてくれた。記録によれば1936年生まれだから今現在、88歳の年齢のはずである。それなのに本書を読むと、古びたところなどいささかもなく、現代ならではの状況をこれでもかとばかりに用意し、現代のスマホ、ネット、また株式、会社経営などのバックボーンを取り揃えて驚くほどリアルに作品を展開させている。志水辰夫がいささかも錆びることなく現在に輝き続けていることをこの作品で確認してどれほど驚かされたことだろうか。 しかもスケール感も一層膨れ上がっている。作品から類推される志水辰夫の過ごした時間の濃密さは、驚愕に値する。序章で、主人公三谷の表と裏の職業が驚くべき事件とともに記述される。一気に読者を引き寄せる小手調べのようなトラップ。継いで、舞台は自然の豊かな里山に移る。ここで偶然、ある会社の敷地に迷い来み、財団のトップである大河内と出会うことになる。本作のストーリーは、この出会いからスタートすると言って良い。 大きな企業グループの中での権力闘争に巻き込まれた主人公三谷は、多くの心理的特殊性を持ち、企業側からその特殊能力を買われ、 本業である介護職に従事しながら危険な都市での国際的企業戦争に巻き込まれることになる。スケールも大きいが一介の介護職員である初老の主人公というところが、シミタツらしく今も変わらない。 シミタツの主人公は大抵、大変な闘争や暴力に巻き込まれては、追いつめられる状況を、気力の強さとなけなしの体力とで覆してゆく。そして意志の強さとぼろぼろの肉体で最後に独り戦場に残る。その構図が、今も変わらないだろうかと冷や冷やさせられながら手に汗握りページを繰る時間。ああ、これがシミタツ節なんだよ。わかっていながらページを繰る手に力が入る。 あの幸せな時間がまた戻ってきたのだ。信じ難いが御年88歳にならんとする作家の手で、こんな作品がしっかりと現代の読者たちのもとに戻って来たのだ。耐えて耐えて、また耐えて、最後に爆発するこの構図にかつていくたび心を揺すられただろうか。そして今も、この作家は凡百の推理作家などではなく、ヒューマンな冒険小説のタフな書き手であるのだ。シミタツよ、未だ行ける。もう一作。そして可能ならばさらにもう一作を!
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確かに凄い作家さんだった記憶がある。久々の新刊に飛び付いた。 60半ばの介護士が主人公。ギフテッドつ呼ばれる特殊能力を持ってたから仕事には困らないが、それを利用した政治中枢からの依頼もうけている。と始まるが、うーん、期待してただけに少し残念。
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