1,800円以上の注文で送料無料

なんかいやな感じ の商品レビュー

3.7

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2026/02/13

 武田砂鉄さんの著書を初めて読む。というかオーディブルで聴く。ラジオを何回か聴いたことがある。あの人は美声(好みの問題?)なのでご自分で読んでくれたらいいのに、と思ってしまったが、聴いてるうちにこれはこれで悪くない、と感じるようになった(朗読で聴く読書体験、これ自体がいまだに興味...

 武田砂鉄さんの著書を初めて読む。というかオーディブルで聴く。ラジオを何回か聴いたことがある。あの人は美声(好みの問題?)なのでご自分で読んでくれたらいいのに、と思ってしまったが、聴いてるうちにこれはこれで悪くない、と感じるようになった(朗読で聴く読書体験、これ自体がいまだに興味深くて何か語りたくなってしまう)。  武田砂鉄が感じてきた「なんかいやな感じ」を、自分史のような社会史のようなスタイルで語っていくエッセイ。私はだいたい同世代で同じ東京生まれでもあるので、だいたい近い感覚で聴くことができて、その“だいたい同じ”立ち位置での感想は、ついに同世代がこんなに堂々と中年らしい昔語りをするようになってしまったか、そりゃそうか、という感慨がいちばんにくる。こういう感じのエッセイって、これまでは、せいぜい十か五か上くらいの人が語っていて、「先輩たちがより上の世代の作った社会に向かって吠えつつ私たちの前を行ってくれている」というポジションで、守られて背中見てついていくような気持ちで読んでいたけれど、もう今は私たちこそが草刈り鎌を振るってぼーぼー生えてる草を薙ぎ払いながら後ろから来る子たちのために道を作る番なのか、と思った。  しかし、私たちって、男女不平等が当たり前だった世代や氷河期世代と言われる人たちほど苦労してはいないかもしれないけれど、どこかやる気を削がれてきたような、そんな感覚もあり(タイトル「なんかいやな感じ」ってそういうところでもあるのかなと思っている)、なんかまずい、おかしいと気づいた時には、すでに後ろのほうでしっかりものの後輩たちが自力で道を切り開いているような、そんな情けなさも感じる。世代論については、『限界から始まる』で上野千鶴子が鈴木涼美(彼女も同世代)に向けて言ったこの言葉も思い出した。 【あなたの世代にあるのは、ポスト均等法世代以降のネオリベラリズムの内面化と、90年代以降の性の商品化の怒涛のなかで思春期を過ごした結果のシニシズムではないでしょうか。】  武田砂鉄とだいたい同世代と書いたが厳密には彼が二年上で、性別も違う。その細かい違いを鮮やかに感じるところもあった。彼は周りに相当遅れて携帯電話を高校卒業間際に手に入れたと書いていたが、私も周りにはわりと遅れて高校一年生のときに買ってもらった。だから、たった二年違いとはいえ、私の高校生活は携帯電話とともにあったが彼にはなかった、とか。働き始めた年は私が四年あとになるのだが、その差や業界の違いだけでなく、「自分は男なので慣習に乗ることで得られる恩恵の多さもあった」というような言葉も出てきた(引用は曖昧です)ところからも、だいたい同じような時代にいたとはいえ当然ながら少しずつ風景のズレがあるよな、と思った。世代論って妙な連帯感をもたらすから楽しいけれど、雑に扱うと雑な頭になりそうだ。  ぼーっと聴いていると、「えっ、今の否定だった?肯定だった?皮肉だった?」とわからなくなるような箇所もある、どちらかというと込み入った語りの文章だったが、私はかえってそこに誠実さを感じ、別の本も読んでみたいと思った。

Posted byブクログ

2026/01/18

ちょっとひねくれた感じに共感することも多かった。さらっと読むだけではちょっと伝わらないことも多かった。 でも砂鉄さん好きです。

Posted byブクログ

2025/12/10

1982年生まれの武田砂鉄さんが、時系列で自分の事を語っている。 酒鬼薔薇聖斗と同い年。 携帯電話は高校の卒業間際に買った。 ティーンエイジャーでいることは苦しい。楽しいこともあるけど、苦しい。男女関係なく。「つながりたくない」「自転車だから」を読んで思った。 「Have Pas...

1982年生まれの武田砂鉄さんが、時系列で自分の事を語っている。 酒鬼薔薇聖斗と同い年。 携帯電話は高校の卒業間際に買った。 ティーンエイジャーでいることは苦しい。楽しいこともあるけど、苦しい。男女関係なく。「つながりたくない」「自転車だから」を読んで思った。 「Have Passion!」ブートレッグ!田舎者だった私は、雑誌広告で見るだけだったが、こういうものだったんだ、初めて納得。ブートレッグの編集長との交流も良かった。 編集者時代に、ジャーナリストが書いた文章を読んだら、自分だったらこう書くのにって思った頃に会社を辞めることを決めた。編集者出身の作家は多いが、そう思うようになった時は、やはり独立どきなのだろう。

Posted byブクログ

2024/10/14

記憶と記録を掘り返して行きつ戻りつしながら、近過去としての平成の空気感(「感じ」)を辿る本でしたが、あちらこちらに武田砂鉄節が溢れていて、今回も喜んでお金を払いたくなる文章でした。なんか今回も名著な感じです。

Posted byブクログ

2024/10/08

私より少し年上の、平成をはじめから知っている武田氏の思い出話集。 時間的に遠く離れた子供の頃の話の方が、自分の中で何回もあの時のことを考えたとみえ、一つのストーリーとして読みやすいものではあった。最後の最後でケイタイを購入したときの申し訳ない気持ちとか、手に取るようにわかる。大人...

私より少し年上の、平成をはじめから知っている武田氏の思い出話集。 時間的に遠く離れた子供の頃の話の方が、自分の中で何回もあの時のことを考えたとみえ、一つのストーリーとして読みやすいものではあった。最後の最後でケイタイを購入したときの申し訳ない気持ちとか、手に取るようにわかる。大人になってからの話は、現在進行形で影響が及んでいるものものあると思え、一読では引っかかる部分もあったが、著者のラジオを聴きながら何度か読み返せば、なるほどなとうなずけた。 それにしても一歩引いて世の中を見つめる姿勢、どうやったら身につくのかしら。

Posted byブクログ

2024/09/01

田中真紀子の、凡人・変人・軍人。あったなぁ。 調整さんは調整してくれない。わかるなぁ。 自転車通学が育んだ、自分との対話や妄想力のたまもの。思春期はチャリにのせろ。

Posted byブクログ

2024/08/22

【まえがき】 https://gendai.media/articles/-/116841 【本の名刺】 https://gendai.media/articles/-/117545 【インタビュー】 https://gendai.media/articles/-/11975...

【まえがき】 https://gendai.media/articles/-/116841 【本の名刺】 https://gendai.media/articles/-/117545 【インタビュー】 https://gendai.media/articles/-/119757 【書評】 竹田ダニエル https://gendai.media/articles/-/121687

Posted byブクログ

2024/06/30

なんかいやな感じ、まさにそれらを集めたもの。 世の中に、少しずつ、あれ? と思うことがある。 それに抗うわけではないけど、こうやって書いて、ちょっとお前らもあれ?って思ってみろよ、と言われているようだ。 僕もよく感じていたなんかいやな感じを、そうそう、と同調するだけでなくて、何か...

なんかいやな感じ、まさにそれらを集めたもの。 世の中に、少しずつ、あれ? と思うことがある。 それに抗うわけではないけど、こうやって書いて、ちょっとお前らもあれ?って思ってみろよ、と言われているようだ。 僕もよく感じていたなんかいやな感じを、そうそう、と同調するだけでなくて、何かに活かしたらいいんだろうか。 どうしたらいいんだろうか。

Posted byブクログ

2024/06/13

♪ やめられない とまらない ~ と同じように 読み始めると ぐっと 入り込んでしまい いつのまにか 心地よい  その文章のリズムに 入り込ませてもらえる はい いつもの 砂鉄節であります そうなんだよねぇ そのときに抱く 感じ は まさに そのとおりなんですよ と 深くう...

♪ やめられない とまらない ~ と同じように 読み始めると ぐっと 入り込んでしまい いつのまにか 心地よい  その文章のリズムに 入り込ませてもらえる はい いつもの 砂鉄節であります そうなんだよねぇ そのときに抱く 感じ は まさに そのとおりなんですよ と 深くうなづきながら 楽しませてもらっているうちに 「あとがき」なっている 詰まり気味であった 頭の中の 思考回路が するーっ と 通った感じでありました  

Posted byブクログ

2024/05/25

著者、斜に構えすぎなんにでも突っ掛かりすぎ。 批判は誰でもできる。 平成のなんか嫌な感じだったところを想起している内容だが、 皮肉なことにそのいやな感じが染み付いてるのが著者なんじゃないか。

Posted byブクログ