逃げ道 の商品レビュー
ノーベル文学賞者、イシグロカズオさんの娘さんの著書。 訳者さんの最後のあとがきに全て書かれてるので、読了後に読んでいただければ「そうそう!」って思えると思います。 うわー楽しい!素敵―!な感じではなく、ファンタジー要素+生きていくことの息苦しさ+ちょっとどす黒いクセ強めな感じ...
ノーベル文学賞者、イシグロカズオさんの娘さんの著書。 訳者さんの最後のあとがきに全て書かれてるので、読了後に読んでいただければ「そうそう!」って思えると思います。 うわー楽しい!素敵―!な感じではなく、ファンタジー要素+生きていくことの息苦しさ+ちょっとどす黒いクセ強めな感じ→でそういうのが受け付けられる人には読んで欲しいです。 短編小説が9つ収められてて、そのうち「ネズミ捕り」がI,II,IIIとあるのですが、これが途中途中に挟まってて何とも言えずこれ次どうなるんだろう・・・と不穏な中にも読みたくなるしかけがあってズルいなぁと(笑) 装丁が実に可愛らしく、小説の中にでてくるモチーフがキュートに描かれているんですが、騙されてはいけません^^
Posted by
カズオ・イシグロの娘である作者が綴る短編集。 海外小説らしい婉曲表現もあるが、一般的なそれよりも文章は平易で読みやすい。 奇抜な設定の「くま」、短編らしさを味わえる「ネズミ捕り」、読み応えのある「加速せよ!」がおすすめ。
Posted by
カズオ・イシグロさんが好きなので、読んでみようと思った。 flying colours→戦いに勝利した船が帰還するときに色とりどりの旗をはためかせた様子からなにかを見事にやりとげるという意味。 会心の出来。 短編集。 登場人物は、どこかから、何かから、誰かから逃げている。 みん...
カズオ・イシグロさんが好きなので、読んでみようと思った。 flying colours→戦いに勝利した船が帰還するときに色とりどりの旗をはためかせた様子からなにかを見事にやりとげるという意味。 会心の出来。 短編集。 登場人物は、どこかから、何かから、誰かから逃げている。 みんな身近な人と一緒にいても、さっぱり理解し合えない。 現実とファンタジーが入り混じっている。 コーヒーを飲んで加速できるのはいいかも。 訳者さんは初めての人で、調べたら絵本などの訳が多い。 読みにくいのは、訳の可能性もあるかもと思った。 土屋政雄さんだったらよかったかも。 金原瑞人さん小野田和子さんなどの訳がとても好き。 外国文学が面白いかは訳者の影響が大きいと思う。 ナオミさんの写真、お父さんに似ていると思った。
Posted by
現実と空想の世界が入り混じる不思議な世界へ読者を誘い込む。ひとつの作品が終わるごとに、ほ〜と息を吐きたくなるような余韻を残されます。子どもの頃に旅していた空想の世界に再び旅できるような、不思議で、心地の良い読書体験でした。
Posted by
おとぎ話を思わせるような幻想的な世界観が描かれるかと思えば、次の話は現代のロンドンが舞台であったりするのだが、どの話も主人公は様々な孤独を感じながら不器用に生きている。そこからもがいて何とか前に進もうとする姿がタイトルの『逃げ道』なのだろうか。
Posted by
- 1