明日も会社にいかなくちゃ の商品レビュー
初めてのこざわさん。 Amazonの関連検索で出てきて気になっていた一冊。 書店で平積みを見つけ、思わず手に取りました。 タイトル、 装丁の写真、 そして帯。 ------------------------- 共感しすぎて 胸が痛い。 「働く」から起こる人間模様を 丁寧に描...
初めてのこざわさん。 Amazonの関連検索で出てきて気になっていた一冊。 書店で平積みを見つけ、思わず手に取りました。 タイトル、 装丁の写真、 そして帯。 ------------------------- 共感しすぎて 胸が痛い。 「働く」から起こる人間模様を 丁寧に描いた連作短編集。 ------------------------- これは購入の一択でした。笑 「走れ、中間管理職」 「スポットライト」 「エールはいらない」 「親子の条件」 「輪になって踊ろう」 「最後の日」 吉丸事務機器株式会社で働く人たちが主人公です。 各短編ごとに、視点が変わります。 上司として全く尊敬できない、 やばいおじさん、と思っていたら、 実はそのおじさんにも家庭や過去の事情があったり。 逆にとても仕事ができて、信頼も厚いあの上司にも、 誰にも言えない事情があったり。 相手に対して抱く印象と、 本当に相手が抱えている事情、 見える景色は違うんだよねと、 改めて思えました。 そして、本当にありそう、 どこにでもいそう。 という妙な親近感があります。苦笑 30~40代の中小企業に勤めている人には、 刺さる部分があるのかなあと。 個人的に印象に残っているのは、 道徳的価値観をずっと試されているという部分。 電車の中で不機嫌になったり、 自分だけ良ければ良いという態度の人を見たり、 我先に、みたいな場面に出くわすと、 上記の言葉を思い出します。 今、私は試されている、道徳的価値観を、と。苦笑 そんな人たちにも家族がいたり、事情があるんだろうなって。 女性活躍とか男性の育休取得とか、 言葉だけではなくて、 もっとミクロな視界では、 言葉にできないような圧倒的な日常が、 自分たちを取り巻いているんですよね。 タイトルを受け取った私は、 後ろ向きな悲観的な気持ちでしたが、 実際に読むと、読後は良かったです。 またしばらくしたら読み返したいなと思います。 こざわさんの他の作品も読んでみたいと思いました。
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ある会社で働いている人々がもつ人間関係に対しての不満や悩みを複数の登場人物の視点で書かれている短編集です。 タイトル的にもう少し鬱に感じる内容かと思っていましたが、読後感は思っていたよりスッキリとしたものでした。 会社の人との付き合いって難しいなぁと日々感じている私には共感する内...
ある会社で働いている人々がもつ人間関係に対しての不満や悩みを複数の登場人物の視点で書かれている短編集です。 タイトル的にもう少し鬱に感じる内容かと思っていましたが、読後感は思っていたよりスッキリとしたものでした。 会社の人との付き合いって難しいなぁと日々感じている私には共感する内容も多々あり面白かったです。
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会社って行くのはすごく嫌だけど、自分の存在を受け入れてくれる一つの居場所のようなもの。 そんなことを考えさせてくれた。 一つの会社の中の人それぞれの視点で仕事のことを描くお話。 この人はこういうことを考えてたからこんなことをしたのね、この人はこういう過去があったのか、など読んでい...
会社って行くのはすごく嫌だけど、自分の存在を受け入れてくれる一つの居場所のようなもの。 そんなことを考えさせてくれた。 一つの会社の中の人それぞれの視点で仕事のことを描くお話。 この人はこういうことを考えてたからこんなことをしたのね、この人はこういう過去があったのか、など読んでいくとなるほどね、とわかることがたくさん出てきてすごくおもしろかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
わたしほんとうにこざわたまこさんのタイトル回収が好きなんだよね…最初はなんでこのタイトルにしたんだろう??って疑問に思うんだけど、読み終わってタイトル見たらめちゃめちゃしっくりくる。 1番好きなお話はエールはいらない。 詳細な感想は↓に書きました。 どのお話もそれぞれ刺さるところがあって勉強になったし、自分を振り返るきっかけになった。 Twitter(X)でこざわたまこさんがラジオでのお話をもとに本の名前、明日も会社にいかなくちゃに関しての呟きをしていたけれど、それぞれのお話を読み終わってから考えると、あーあ、明日も会社にいかなくちゃ↓と末尾が下がる主人公が多い気がする。。みんなそれぞれ幸せになってくれー!! *走れ、中間管理職 タイトルで予想してたのはドタバタお仕事コメディ、みたいなイメージだったんだけど、走れってそれかー!と納得。 走った先どうなったのかが気になるお話だった。 あんなに仲良くしていたかおりに掌を返されてイラッとしたんだけども、ミスを誤ってかおりのせいにしてしまったことも事実なのでもだもだした。 かおりがほんとうはどう思っていたのかも気になる。 *スポットライト 前の話の走れ、中間管理職で走った優紀が退職となってしまって悲しかった。 お酒に弱く、すぐ記憶をなくしてしまったり、何回もハラスメント発言をしてしまったりとヒヤヒヤする場面が多かった。がんばってくれウッチー! 酔って披露できなかった、頑張って練習したダンスを奥さんに見てもらえてよかったねと思った。 お話の序盤だと家族仲が冷めているような描写に感じたから奥さんの手を握った時、ダンスを披露した時、そっけない態度をとられるんじゃないかとヒヤヒヤしたけれどそんなことなくて安心した。よかったねウッチー! *エールはいらない この話はわたしの心にぶすぶす刺さって痛かった… 最近わたしは過去の自分の行動や言動が返ってくることが多くて、仁美もまた過去の自分によって周りの協力が得づらい、周りの不満が溜まっている状態になっていてすごくすごく刺さった。 お話の最後のほうで周りのひとたちが仁美への不満を爆発させたシーン、沙也もそのまま加担してしまうのかと自分のことのようにドキドキしていたら仁美を助けてくれたのでほっとした。ありがとう。。 *親子の条件 この話は読み終わってからタイトルをもう一度見て、どれを指すのだろうと考えさせられるお話でした。 親子の条件…お父さんと主人公は酒癖の悪さが似ているから、それが親子の条件ってことかなあ それともおむつ替えを見られても構わないほど気を許していることが親子の条件かな?これはみなさんの感想を楽しみにしたい *輪になって踊ろう 見たかったかおり視点のお話で夢中で読んだ。 当たり前だけど、優紀が勘違いしたとは思っておらず、裏切られたと思っているのが悲しい。。 そこで話し合おうと思わずお休みに入るところは、かおりが今までも人間関係で問題があれば避けてきたことが想像でき、相手の事情や視点を考えられないところがあまり人間関係?を経験していないことが想像できる描写にも感じられてこちらも悲しく思いながら読んだ。 わたしも輪に入るのが苦手な人間なので、かおりの過去のお話はたいへん共感しながら読みました。 次で最後のお話。みんなどうなるんだろう。。 *最後の日 最後のお話だから、前の話のどれかの主人公が出てきてハッピーエンドに向かっていくのかな?と思っていたから予想外で面白かった。 ずっと気にしていた優紀が出てきたり、もやもやしていた岸のお話のその後が出てきたりして、前のお話も含めて楽しめた。 残り数ページ、というところで幸雄と栄太の縁が切れかかってしまってハラハラさせられたけれど、締めかたが未来のある文に感じたのでほっとした。
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感想 寝床から出たくない。歯磨きしたくない。着替えたくない。憂鬱が少しずつ重なる。だけど生活のために仕方ない。面倒だけど電車に乗ろう。
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