法律学者の貨幣論 の商品レビュー
暗号資産やCBDCの実現を後押しする政策論・法律論が、実務的な要請から、盛んに唱えられているが、法学の基本的な考えたから大きな流れを見た場合、重要な疑問が浮かぶとして、①国民の意見を広く求め、主権者=国民の意思決定に資すべき理解や合意を得る努力がされていない、②デジタル通貨を支え...
暗号資産やCBDCの実現を後押しする政策論・法律論が、実務的な要請から、盛んに唱えられているが、法学の基本的な考えたから大きな流れを見た場合、重要な疑問が浮かぶとして、①国民の意見を広く求め、主権者=国民の意思決定に資すべき理解や合意を得る努力がされていない、②デジタル通貨を支えるセキュリティについて難解であり、技術上のリスクについて正しい認識を持ちにくい、③法学や法学的アプローチについて専門家以外には浸透しておらず、一部専門家による政策論に終始している、等を挙げる。 この分野では、数少ない入門書。本書の魅力は、著者の上記の問題意識に応えようとするところにあるのでは?
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