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世にも危険な医療の世界史 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/08/31

医学の進歩の歴史の裏で、人の不安や恐怖心を煽ってインチキな商売で大儲けする人達の話が面白い。 現代でも痩せるだの綺麗になるだの健康になると言って、かなり怪しい商品が売られているのを思うと、医学が進歩しても騙す人と騙される人は後を絶たないのだとつくづく思う。 100年後の時代に...

医学の進歩の歴史の裏で、人の不安や恐怖心を煽ってインチキな商売で大儲けする人達の話が面白い。 現代でも痩せるだの綺麗になるだの健康になると言って、かなり怪しい商品が売られているのを思うと、医学が進歩しても騙す人と騙される人は後を絶たないのだとつくづく思う。 100年後の時代にも、こんなノンフィクションが書かれていたら、今、思うのと同じように100年後の人達も今の私達を気の毒に思うのだろうな。 人の本質は変わらないものだ。

Posted byブクログ

2024/01/08

衝撃的な内容が盛りだくさん。 拷問とも言える治療の数々。でも真剣なんだよな。 その時はそれが正解だと。 今も昔も変わらないものは、人間は健康の為に必死なのだ。そしてそこに漬け込み一儲けしようと企む輩。 現代の治療も正解なんて分からない。奥が深い世界だ。

Posted byブクログ

2023/11/23

実際に起きていたという事実が怖い。ロボトミーとか。20世紀初頭なんて割と最近。こんな無茶な治療が行われていた事が怖い。どの治療法も拷問みたいで、これなら受けない方がマシだと強く思う。この時代に生まれて良かった、ほんとに。

Posted byブクログ

2023/11/20

金儲け目当てのインチキから、当時は一般的に受け入れられていたものまで、現在からすれば噴飯ものの“トンデモ医療”のオンパレードである(それにしたって、出血多量の症状にも瀉血が有効、とか本当に誰もオカシイと思わなかったのだろうか?)。現在でも「○○に効く!」と謳っている健康食品やら健...

金儲け目当てのインチキから、当時は一般的に受け入れられていたものまで、現在からすれば噴飯ものの“トンデモ医療”のオンパレードである(それにしたって、出血多量の症状にも瀉血が有効、とか本当に誰もオカシイと思わなかったのだろうか?)。現在でも「○○に効く!」と謳っている健康食品やら健康器具やらにも、同じような臭いを若干感じるが、現代医療も証拠(エビデンス)をもって有効・有用とされていても、これも新たな知見や技術で、時代遅れ、無効~寧ろ有害とか認識が改まってしまう可能性のかも、と思うと、遙かな将来、本書に載っている“医療”たちと同列にされない事を祈るのみ、である。

Posted byブクログ

2023/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ここまで恐ろしい―予想していたものとは全く違う方向で―内容の本とは思ってもみなかった。  整腸剤や便秘薬に水銀が使われ、皮膚病や化粧品にはヒ素、放射性物質入りの飲料水にコカイン入りワイン、瀉血が万能型の治療法扱いされ、内蔵の瀉血にはヒルを用い、死刑囚の遺体やミイラが薬になり、精神疾患の治療に脳の一部をアイスピックで抉る……と、現在では考えられない薬や治療法のオンパレード。今の常識からすると悍ましいものも少なくないが、人体への研究も理解も、また化学的な知見も未発達な時代と考えると仕方ないことであり、万一でもこれらの治療法や薬剤に出食わす恐れのない現代に生きていることに感謝するばかりで、これが殊更に恐ろしいと言うわけではない。  本書にはトンデモな治療法や薬と共に、それを患者に用いた医者(似非含め)も登場する。眼前で苦しむ患者をそんな薬や治療法によって救えると信じた医師もいれば、効果は二の次でそれによって得るカネ目当てで喧伝した医者、ニセ医者もいる。そんな詐欺師紛いの輩は現代でも珍しくないが、恐ろしいのは自らの治療で効果より失敗例が多く出ていても、それに目を瞑って固執し続ける医者―特にお偉方―も少なくないということ。プライドの問題で過ちを認められなかったか、患者も実験動物と同じにしか見えてなかったのか、治癒した患者もいる以上それは有効であると疑わなかったのか、何れにしろ失敗された患者はいい面の皮でしかない。  さらに、現代の医療情報や一般の科学知識に基づき過去の事例を悲喜劇的に扱ってはいるが、それでは現代の医療現場やその他我々の日常の場で用いられている様々な治療法、薬剤、健康法が全て正しいものであると誰が保証してくれるのか。現在当然のように用いられているものが、100年200年の後危険極まりないトンデモなものとして、この手の文献に載ることはないという確証が何処かにあるのだろうか。  妄想も大概にしておけと怒られるかもしれないが、読了してふとそんなことを考えた途端、この本が本当に恐ろしいと思えて仕方なくなった。 【追記】 ・同文庫で2017年に読んだ『世にも奇妙な医療の世界史』(T・ノートン)は、確かにエグい内容も一部あるが、何かマッドサイエンティストものの作品を読んでいるようなところもあってエンタメとして愉しめた感があった。それに比べて本書は……愉しんで読むというにはちょっと遠い。 ・第18章「麻酔」で華岡青洲に関する記述が一切なかったことがやや不可解ではある。華岡が(実例の記録が残る)世界初の全身麻酔による手術の成功及びその他の実績は、日本国内の記録のみならず、アメリカ、シカゴの国際外科学会の栄誉館で顕彰されている。著者の1人N・ピーダーセンはジャーナリストだからそのことを知らなかったとは考え難いし、華岡も栄誉と共に多大な犠牲を払っており、その点でも本書の内容にそぐわなくもないと思うのだが。

Posted byブクログ

2023/07/13

【爆笑と恐怖が交互に襲い来る強烈な歴史書】梅毒には水銀風呂! 夜泣きする子にはアヘン! 水難事故にはタバコ浣腸! かつて人類の常識だった残念すぎる医療の全てがここに。

Posted byブクログ