穏やかなゴースト 画家・中園孔二を追って の商品レビュー
1989年生まれ、2015年に高松の海で25歳で亡くなった画家中園孔ニさんの評伝。 ある展覧会で絵がすごく良くて、香川の展覧会も行くことにした。展覧会を見る前に読むか、見てから読むか悩ましいけど、先に読んだ。 関係者が生きているからこそ、まだ整理がついていないような生々しいエピソ...
1989年生まれ、2015年に高松の海で25歳で亡くなった画家中園孔ニさんの評伝。 ある展覧会で絵がすごく良くて、香川の展覧会も行くことにした。展覧会を見る前に読むか、見てから読むか悩ましいけど、先に読んだ。 関係者が生きているからこそ、まだ整理がついていないような生々しいエピソードを集められている一方で、随所に切り込みすぎない配慮も伺える。 夜の森に一人で出かけたり、鉄道を歩いたり、米軍基地に侵入したりという変わった行動もあるが、いわゆる「夭折の天才」というイメージ付けを避け、あくまで悩みながら自分の生き方を探っている一人の優しい青年として記録を残している。あまりに早すぎて、唐突に中断してしまって、気の毒に思える。
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