威風堂々 キツネの尻尾(1巻) の商品レビュー
中〜高学年の女の子に人気の作品。九尾のキツネの尻尾が生えてくるというダンミのヒミツが気になって、先を読みたくなる。 ダンミは、人に言えないヒミツを抱えている自分のことが嫌いになりそうで悩む。それで、クラスメートにイライラをぶつけてしまう。でも、似た思いをもっている子に気づいたり...
中〜高学年の女の子に人気の作品。九尾のキツネの尻尾が生えてくるというダンミのヒミツが気になって、先を読みたくなる。 ダンミは、人に言えないヒミツを抱えている自分のことが嫌いになりそうで悩む。それで、クラスメートにイライラをぶつけてしまう。でも、似た思いをもっている子に気づいたりもする。 いい設定だなと感じたのは、尻尾が生えるという秘密が両親にすぐばれること。尻尾が生えたことを両親にお祝いしてもらうのは、ダンミだけでなく読者にとっても救いだと思う。ダンミはきっとこれから尻尾のことでたくさん苦労があるんだろうけど、何があっても大丈夫という安心感が、物語を読んでいくうえで支えになっていたように思う。 もしダンミが一人でヒミツを抱え込んでいたら、ちょっと読むのが辛かったかも。この本の最後にある、ダンミからの読者への手紙の中でも、信頼できる大人に悩みを相談してほしいとお願いをしている。これは、作者がこの作品に込めた重要な願いなんだろう。 個性的なクラスメートたちとグループを組んで夜を過ごすキャンプがこの物語の山場。一度はみんなの気持ちがばらばらになって衝突してしまうものの、素直に思いを打ち明け、関係を修復して深めていく様子がよかった。くじ引きで決まったメンバーで、本人たちにとっては嬉しくない人選だったようだけど、この先、素敵な仲間になっていけそうな予感がする。 学校を舞台に、ダンミたちが自分自身や友達関係の悩みを見つめて乗り越えていく物語で、子どもたちに身近なことが描かれている。自分と重ね合わせながら読めると思うし、文体や長さ、装丁も含めて、とても読みやすい作品になっている。読むのが苦手な子にも勧められる。 1巻では、九尾のうち1本目の尻尾が生えてくる。2巻目では2本目、3巻目では3本目と生えていくのかな? 尻尾が生えるたび、ダンミがどんな「わたし」と出会っていくのか、続きが楽しみになる作品だった。
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4.5年。突然尻尾が生えてきたダンミは、自分がクミホであることを受け入れられずにいた。心が落ち着かない中、校内キャンプで気の合わないクラスの友達と一緒にミッションをこなすことになるが…。 ファンタジーの中にしっかりと、友達との付き合い方や自分との向き合い方も描かれている。K-st...
4.5年。突然尻尾が生えてきたダンミは、自分がクミホであることを受け入れられずにいた。心が落ち着かない中、校内キャンプで気の合わないクラスの友達と一緒にミッションをこなすことになるが…。 ファンタジーの中にしっかりと、友達との付き合い方や自分との向き合い方も描かれている。K-styleと称する韓国児童書、意外と試す価値あり。
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「アーモンド」を書いたソン・ウォンビョンの児童書です。 九尾のキツネの血をひく女の子が主人公です。 ファンタジーというより、友情やアイドルへの憧れ、好きなマンガなど、日本と変わらない今の韓国の子どもたちのリアルな今が伝わってきました。 読みやすく、絵も可愛かったです。
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