教師のための「非認知能力」の育て方 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
久々の星5。 第0章を読んだ時から「これは良い本だ!」と確信した。印象的であった部分について、いくつかに分けてまとめる。 今話題の非認知能力の育て方に関する内容。 状況に依存されやすく、見取るとなると主観的かつ感覚的にならざるを得ないという非認知能力の特性を理解した上で読み進めると良い。 レベル1にあたるチャンクダウンは、非認知能力のみならず、何かのゴールを決める際にも有効であると感じた。結果としては、これまで当たり前に言われている目標になったとしても、「たくさん話し合って自分たちで決めた!」という事実があり、自分ごと化する。 レベル2にあった即時的/適時的フィードバックこそ、教師の力量が試されるものだと思う。ここに学級通信や語りといったものも繋がると感じる。 育てたい非認知能力を教師間だけでなく、子どもとも共有することで、意識を高めることができる。これは菊池省三先生の価値語や渡辺道治先生の語りとも通ずるものがあるように思う。 いつまでも反省的実践家でありたいと思う。 この本に出会えたことに感謝!
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岡山大学の中山先生が、一定の段階を踏みながら、認知能力と非認知能力を切り離さず育成していける方法を、実践例を紹介しつつ提案しています。 ステップ1:抽象的な教育目標から具体的な行動指標へ ステップ2:日常的な見取りとフィードバックで意識づけ ステップ3:意図的な仕掛けと感情への働...
岡山大学の中山先生が、一定の段階を踏みながら、認知能力と非認知能力を切り離さず育成していける方法を、実践例を紹介しつつ提案しています。 ステップ1:抽象的な教育目標から具体的な行動指標へ ステップ2:日常的な見取りとフィードバックで意識づけ ステップ3:意図的な仕掛けと感情への働きかけ ステップ4:量的×質的な振り返りと定期的な自己評価 ステップ5:反省的実践者としての教師自身の省察 アイデアドーナツやギミックブラッシュアップシートなど、具体的な取組もいくつか紹介されていました。考え方としては個人で取り入れられることも多いですが、効果のある実践として取り組んでいくためには、学校単位で、中山先生のような助言者の下進めていかないと迷走しそうな気もしました。何よりもまずは、先生方が「新しい実践に取り組みたい」と思える職場環境を整えながら進めていくことが必須になると思いました。
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