いつものラジオ の商品レビュー
インタビュー構成のせいなのか、そつなくまとめられた話が多い。多様なリスナーを集めようとしている姿勢は伝わるのだが、出力されるのは金太郎飴のような似たような印象の話が多い。 おそらく固定された質問形式に原因があるのではないか。一般的かつ常識的かつ社会的に非難を浴びず共感を得られそ...
インタビュー構成のせいなのか、そつなくまとめられた話が多い。多様なリスナーを集めようとしている姿勢は伝わるのだが、出力されるのは金太郎飴のような似たような印象の話が多い。 おそらく固定された質問形式に原因があるのではないか。一般的かつ常識的かつ社会的に非難を浴びず共感を得られそうなディフェンシブな内容でまとめられている。もうすこし自由度を高めて話を聞いてほしかったし、逸脱があったほうがよかった。端的にいえば、一般的には受容されなくても、一部の人にはハマるようなもっとやばい部分を読みたかった。テーマとされているラジオ自体がそうなのだから。 とはいえ、もはやラジオはそういう需要を満たすものでもないのだと思う。世の中から疎外されたような気持ちにある人が心の慰めに聴くようなものではなくなったのである。この手の本が出ること自体、その証左なんだと思う。
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ラジオリスナー16人をインタビュー形式で取材した一冊。文字通り十人十色・千差万別というかラジオとの付き合い方や距離感、そして何より“私のリスナー史”は本当に多種多様なんだと改めて実感させられる。知らない番組もあれば自分も好きな番組も出てくるのも読んでいて楽しい。及川ユウさんの章に...
ラジオリスナー16人をインタビュー形式で取材した一冊。文字通り十人十色・千差万別というかラジオとの付き合い方や距離感、そして何より“私のリスナー史”は本当に多種多様なんだと改めて実感させられる。知らない番組もあれば自分も好きな番組も出てくるのも読んでいて楽しい。及川ユウさんの章に出てくる「『おぎやはぎのメガネびいき』はただただ餃子を食べる放送だったのを覚えています」は当時自分も聴いていたのを思い出して爆笑w「あぁ、面白かった。じゃあ、寝よう」も分かるなぁwリトル高菜さんから昭和の窓辺さんに繋げてラジオ人生論で締めるような終盤の構成も綺麗だった。各章の後に挟まれるコラムで個別に名前が挙げられているアルコ&ピースや佐久間宣行という存在も興味深い。
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