さよならごはんを今夜も君と の商品レビュー
商店街に佇む夜食専門店の「お夜食処あさひ」 ここに吸い込まれるのは、食にまつわる様々な悩みを抱える人々。 「食べたくない」「食べちゃだめ」「食べてみたい」「食べられない」「食べてほしい」 食べることに様々な想いを抱え、悲しみや寂しさを抱えて寒く固まった心に、お夜食処で作られた...
商店街に佇む夜食専門店の「お夜食処あさひ」 ここに吸い込まれるのは、食にまつわる様々な悩みを抱える人々。 「食べたくない」「食べちゃだめ」「食べてみたい」「食べられない」「食べてほしい」 食べることに様々な想いを抱え、悲しみや寂しさを抱えて寒く固まった心に、お夜食処で作られた心のこもった一皿が深く染み入る。 食べることは生きることにつながるからこそ、そして自分の心も食べたい食べたくないという気持ちと結びつくからこそ、食に対して様々な悩みを抱える人が多くいる。 そんな中、自分のために考えられた温かいごはんを食べることで、止まっていた時が動き出す。そして一歩踏み出すことで、闇に染まった夜から温かみのある灯火が灯り、前を進む活力を得られる。そして自分の進みたい道へと足を踏み出していくのだ。 あたたかな未来へ進む、希望あふれる小説だった。
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私が大好きな作家さんの一人、汐見夏衛さんの作品。 料理の描写が読んでるだけなのに凄く美味しそうで私もついついお腹がすいてしまいそうになりました(笑) 「食」にも、食べたくない、食べちゃだめ、食べてみたい、食べられない、食べてほしいと色々ありその度に出てくる料理と朝日さんの言葉...
私が大好きな作家さんの一人、汐見夏衛さんの作品。 料理の描写が読んでるだけなのに凄く美味しそうで私もついついお腹がすいてしまいそうになりました(笑) 「食」にも、食べたくない、食べちゃだめ、食べてみたい、食べられない、食べてほしいと色々ありその度に出てくる料理と朝日さんの言葉にホッコリしました。 暖かい作品です。良かったらみなさんも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Audibleで。これって虐待なんだろうなあ、と思って聴いた。冒頭は暗すぎて、疲れた帰宅時に聞くのが辛かった。もう再生を止めようと思ったところにあさひさんが登場してくれたので聞き続けられた。『ごはんを最後まで食べきるまで家に入れない』とベランダに出されたことも描かれていたが、最後のお母さんとの和解では取りあげられてなかった。ここはどう説明するのだろうか。更年期のせいにしてほしくないなあと思ってしまった。今はいい治療もあると思うけど。。面白かったです。
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読み始めてすぐに読みやすい文章というのが真っ先に感じました。そして情景も伝わりやすいです。 各章でそれぞれの登場人物の物語が展開されるという構成でどの話も良いのですが、個人的には第二章の話が好きです。食べ物を扱う場面でのザワザワ感から心の辛さを打ち明ける場面に思わず頑張ったねと...
読み始めてすぐに読みやすい文章というのが真っ先に感じました。そして情景も伝わりやすいです。 各章でそれぞれの登場人物の物語が展開されるという構成でどの話も良いのですが、個人的には第二章の話が好きです。食べ物を扱う場面でのザワザワ感から心の辛さを打ち明ける場面に思わず頑張ったねと思ってしまいます。 私も料理が好きなので料理の参考になる内容があるのも嬉しいところでした。続編も出るとのことで楽しみです。
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お母さんに失望されたくなくて頑張る勉強。高める成績。テストの点数。体型で嫌われたくなくて我慢する食事。人との会話。自分の心を殺すせいで上手くいかない人生。自分と重なることが多くてすごくグッときた。辛い時いつも救ってくれるのは自分を想って作ってくれたおばあちゃんやお母さんの優しいご...
お母さんに失望されたくなくて頑張る勉強。高める成績。テストの点数。体型で嫌われたくなくて我慢する食事。人との会話。自分の心を殺すせいで上手くいかない人生。自分と重なることが多くてすごくグッときた。辛い時いつも救ってくれるのは自分を想って作ってくれたおばあちゃんやお母さんの優しいごはんだったなって思った。
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泣いた。 ジブリの猫の恩返しのような、繁華街にひっそりと佇む一食100円の夜食食堂には、今夜も「呼ばれた」人たちが温かい優しさに包み込まれにやってくる。どれもじんわりと心に沁みるストーリーばかりで涙腺が緩んだ。予想外で嬉しい誤算だ。 ── 食べ物と同じように、悲しみも咀嚼して、...
泣いた。 ジブリの猫の恩返しのような、繁華街にひっそりと佇む一食100円の夜食食堂には、今夜も「呼ばれた」人たちが温かい優しさに包み込まれにやってくる。どれもじんわりと心に沁みるストーリーばかりで涙腺が緩んだ。予想外で嬉しい誤算だ。 ── 食べ物と同じように、悲しみも咀嚼して、反芻して、消化して、吸収しないと自分の中に取り込めない。 あぁ、うまい言い方だなと思う。 たとえ逃げ続けて時間が経ったとしたも、月日は悲しみを癒やしてくれない。噛んで噛んで、少しずつ消化するんだね。たぶんそれが、成長と呼べるもののひとつなのかもしれないな、と思った。 食べることは生きることだとしたら、悲しむことまた、生きることか。嬉しいことは…デザートかな? さよならごはんという妙なタイトルの響きが、読み終わった時にはスッと入ってくるような心地よさだった。 いま見ると表紙の絵までがジブリっぽい。ややダサくもあるが。 思わず周囲にも勧めたくなる一冊。
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毎日の夜ご飯をコンビニとか外食とかで食べていたら味の濃さに疲れるようになってきて、半年くらい前から自炊を頑張っています。でも、結局家で自炊をしても自分の作れる味付けの濃い料理のローテーションになってしまい飽きてきて、また自炊をしない生活に戻ったりしてました。最近、本屋さんにあるレ...
毎日の夜ご飯をコンビニとか外食とかで食べていたら味の濃さに疲れるようになってきて、半年くらい前から自炊を頑張っています。でも、結局家で自炊をしても自分の作れる味付けの濃い料理のローテーションになってしまい飽きてきて、また自炊をしない生活に戻ったりしてました。最近、本屋さんにあるレシピ本を立ち読みした時に、体を気遣う優しいご飯のレシピが気になり始めているなあと気がつき、少し前から気になっていた初めてのお料理小説を読み始めるに至りました! 勉強しないと親に見放される...と毎日塾に通い毎日夕食に同じパンを食べている女の子が、たまたま立ち寄った夜食屋であったかいご飯を食べて、ここで働きたい!というところから始まる話です。寂しさを抱えた色んなお客さんに美味しい料理を提供するうちに、女の子は自分の本当にやりたいことを見つめ直していきます。毎回お客さんに合わせてご飯を作っていくっていう単調なストーリーなので、途中でちょっと飽きた所もあったけど、とりあえず読み進めてみました。もう少し大人になると、こういう日常小説がもっと染みてくるのかもしれないなと思いながら。最近、行った割烹屋さんを思い出しながら聞きました。あったかい料理を人に出せるような大人、憧れだなぁ
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ほっこりじんわりお腹が空く話 仕事から帰ってきて、疲れて、とりあえずお腹を満たすために作って食べる日々だったけど今日は料理が楽しかった お出汁って幸せな香りだよなあ もっと食を楽しもうと思った たまに食べるチョコやポテチも幸せだよなあ
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ありきたりなエピソードだけど、少し胸がキュっとなる短編集が最後は1つになるお話。ほっとするというか、心が温まる本でした^ ^
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「ごはん」という文字を見てから気になっていた作品。 表紙の絵が可愛らしくて、また帯には青春物語とあって、手に取るのを躊躇していたのですが買ってしまった。 でも、買って読んで良かったと思っています。 ネタバレになるので詳しくは書けませんが。 舞台は、「お食事処あさひ」お夜食を出し...
「ごはん」という文字を見てから気になっていた作品。 表紙の絵が可愛らしくて、また帯には青春物語とあって、手に取るのを躊躇していたのですが買ってしまった。 でも、買って読んで良かったと思っています。 ネタバレになるので詳しくは書けませんが。 舞台は、「お食事処あさひ」お夜食を出してくれます。 そこに各々の事情で「食べたくない」「食べちゃだめ」「食べてみたい」「食べられない」そんな思いを抱えた人がやって来ます。 辛く、心の奥で凝り固まった気持ちを店主の差し出すお夜食で優しく解いていきます。 似たような設定の作品はあるかもしれませんが、描かれている店主の人柄が良いです。私は好きですね。 また、作られるお夜食も、真似したくなるくらい簡単に作られるものが多くて勉強になります。 読み終わる頃には、簡単でも良いので、義務感ではなくて食べてくれる相手を思って楽しく料理をしたいな~と思いました。 来年の春に続巻が出るようなので楽しみです。
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