キリング・ヒル の商品レビュー
『死ぬには美しすぎる場所だった』の一文に心惹かれて読みました。 アメリカの田舎で起こった殺人事件、家族の濃厚な繋がりと閉鎖された村社会。 閉塞感で息が詰まるような話でした。妹のリンダとの絆だけが唯一の救いか。 登場人物が多いため繋がりを理解するのに苦労してなかなか話にのめり込め...
『死ぬには美しすぎる場所だった』の一文に心惹かれて読みました。 アメリカの田舎で起こった殺人事件、家族の濃厚な繋がりと閉鎖された村社会。 閉塞感で息が詰まるような話でした。妹のリンダとの絆だけが唯一の救いか。 登場人物が多いため繋がりを理解するのに苦労してなかなか話にのめり込めなかった。相関図がほしかったかも。
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健康訪問等の訳語がしっくりこなかったり、名前が多すぎたり、保安官どうするのか?だったりなのだが、主人公の今後は気になる。
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【あらすじ】 死ぬには美しすぎる場所だった。 人里離れたケンタッキー州山間の窪地で、森関とした自然が見守っていたのは、樹木にもたれた女性の遺体。米陸軍犯罪捜査官ミックは、郡保安官である妹に不審死の捜査協力を依頼されるが、一様に口を閉ざす田舎町特有の歪んだ人間関係の壁が、彼の前に立ちはだかった……。フォークナーに比肩する硬質な文体で悲劇の連鎖を織り上げる、罪と聞のミステリー。 今流行りの(?)因習村ミステリー。 閉鎖的な村の雰囲気が日本とはまた違う感じが読んでいてひしひしと伝わってきた。 田舎の権力者って碌でもないのばっかりだなーっていうのが読んでいての感想。
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『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』を読んでいたので、田舎の雰囲気は掴みやすかったし、アメリカの田舎についてはふんわり知ってたけど、この作品ではめちゃくちゃ怖いなと感じた。用心して、考えて行動しないと家を訪問しただけで銃をぶっぱなされる。そして狭い。みんなお互いを知ってる。そして死には死で制裁を行おうとしてる。怖すぎ。田舎の嫌さについてまた一つ増えた。 ミステリーと聞いてたけど全然ミステリーしてない。ミックはめちゃくちゃ優秀でめちゃつよだけど、謎を解くんじゃなくて、猟犬みたいに嗅ぎ回って真相にたどり着く。推理してないな。1+1=2のように計算してるだけ。 みんな身内に手を出されたら、殺した犯人を殺そうとするの怖すぎる。嫌すぎる、こんな田舎。 しかも有力者が王様気取りで介入してくる。嫌すぎる。 映像化はしやすそう。ミックはジェレミー・レナーかな~とか考えてた。ハートロッカーとウィンドリバー良かったので。 うまく映像化したらヒットしそう。 続編でもペギーが出てくるらしいが、ペギーのこと好きになれないので出てきて欲しくないな。出てくるだろうけど。浮気したのはわからんでもないがやっぱ無理。無理なキャラ多いけどフィクションとして楽しむにはちょっと無理。 ミックの活躍は見たい。強すぎて全部こいつで良い、になってる。まあ、犯人は死んじゃうし、ミックが介入したところで変化は無かったと思う。いや復讐したがってた人間の道案内はしてしまったな。死が多い。 なんとなく、アウトローのトム・クルーズを思い浮かべながら読んでた
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ジェイン・ハーパー「渇きと偽り」のような過疎地域の閉塞感を題材としたローカルミステリーかと思いきや、淡白な作風のクライムノベルだったため、読了直後は物足りなさを覚えたが、少し間を置いてみると翻訳作品にしては少ない頁数(本編306頁)で抑えるべきところをきっちり抑えた意外に良く出来...
ジェイン・ハーパー「渇きと偽り」のような過疎地域の閉塞感を題材としたローカルミステリーかと思いきや、淡白な作風のクライムノベルだったため、読了直後は物足りなさを覚えたが、少し間を置いてみると翻訳作品にしては少ない頁数(本編306頁)で抑えるべきところをきっちり抑えた意外に良く出来た作品だったことに気付く。しかしながら、同系統の作品であるタナ・フレンチ「捜索者」の豊潤さと比較してしまうと、登場人物の設定や背景が深いようでいて浅く、本編に直結しないディテール描写が必要以上に物語の尺を奪っている印象は否めない。
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クリス・オフットの本邦初訳。 食材取りに窪地を散策する老人が中年女性の死体を発見する。たまたま帰郷していた主人公ミックは、保安官である妹を助けるために捜査を開始する。 ものすっごく軽く読める短い作品。 祖父や父といった血縁の名前を出さないと捜査すらままならない、閉ざされた土地での事件のはずなのに妙に軽いというか。サクサクと読めてしまう不思議な作品。軽めの横溝正史、外国版みたいな。 ミステリとしては期待してはいけないレベル。意外な犯人とかはなく、意外に思うほどのストーリーの長さもなく。犯人が分かるまでのプロセスは呆気に取られるかもしれないが。。。 一般には評価が低い作品だと思うが、読みやすさは格段に良く。重めの作品の間に読むには最適かなと。シリーズ作品とのことで、2作目も期待。
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キリング・ヒルと言う題名が良かった。ケンタッキー山間の田舎町で起きた殺人事件を保安官の妹の依頼で、故郷に帰っていた陸軍犯罪捜査官の兄が乗り出す、と言う主題に、彼の妻との家庭問題が絡む。やたらに人が死に過ぎるし閉鎖的な田舎と言うのもよくあるパタン。何もかも中途半端。
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ケンタッキー州山間にある田舎町ロックソルトの窪地で43歳の未亡人の遺体が発見された。争った形跡はなく性交前後に死亡したことが判明。はじめて事件を担当することになる郡保安官リンダは、別居中の妻を訪ねて故郷に帰還中の米陸軍犯罪捜査官である兄ミックに捜査協力を依頼する。だが、不貞のあげ...
ケンタッキー州山間にある田舎町ロックソルトの窪地で43歳の未亡人の遺体が発見された。争った形跡はなく性交前後に死亡したことが判明。はじめて事件を担当することになる郡保安官リンダは、別居中の妻を訪ねて故郷に帰還中の米陸軍犯罪捜査官である兄ミックに捜査協力を依頼する。だが、不貞のあげく妊娠した妻との関係に悩む彼は、酒びたりの日々を送っていた。痛む心に鞭を打ち捜査にあたるミックの前に立ちはだかるのは、一様に口を閉ざす田舎町特有の複雑に入り組んだ人間関係だった……。 自然描写が濃密なローカルミステリ。どこかとぼけたところもあって楽しい。シリーズ物らしいので、次回作に期待したい。
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勿論、帯のゴールド・ダガー賞候補作に釣られて買いました。 舞台は、アメリカケンタッキー州ロックソルト。丘陵地で女性ノニーが殺害されて見つかります。女性保安官であるリンダは、兄で休暇帰省中の陸軍犯罪捜査官のミックに捜査の手助けを求めるという流れです。 アメリカの田舎町にありがちな閉...
勿論、帯のゴールド・ダガー賞候補作に釣られて買いました。 舞台は、アメリカケンタッキー州ロックソルト。丘陵地で女性ノニーが殺害されて見つかります。女性保安官であるリンダは、兄で休暇帰省中の陸軍犯罪捜査官のミックに捜査の手助けを求めるという流れです。 アメリカの田舎町にありがちな閉鎖的な社会や家族関係が、事件の解決を困難にし、更なる殺人を生み出します。本書は、誰がノニーを殺害したのかという謎、推理よりも田舎町の閉鎖的な社会が生み出す模様に焦点を当てています。その意味で、現在は外の人間であるミックを主人公にしている点は、上手く行っています。ミックのキャラクターも魅力的です。 抜群に面白かった訳ではありませんが、間違いなく、次作以降の方が面白く、シリーズの良さが感じられるように思います。 ☆4.6
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