関東大震災 その100年の呪縛 の商品レビュー

畑中章宏(著者)

2024/07/01

当方は気になりませんでしたが、確かにタイトルとは乖離があるように思われます。関東大震災の詳細な記録というよりは、歴史の中の位置づけを記載しようとされたのかなと想像しました。個人的には文化人に関連した内容や、被害の少ない地域の人間の行動についてでした。東日本大震災で甚大な被害にあった福島県で今も定期的に過ごす身としては、むしろ周囲の方が盛り上がっている感覚というのはなんとなくわかる気がして、それが読めただけでも価値があるように思いました。自分が被害を受けていない罪悪感はなんとなく東日本大震災で感じたので、そういう意味でも何か駆り立てられるのはわかる気がしています。

2024/02/28

タイトルが『関東大震災 その100年の呪縛』ならば誰だって関東大震災についての書籍だと思うでしょう。しかし関東大震災についての記述はあくまで第一部+α程度で、その後は東京大空襲やボランティア論、東日本大震災などの話が、所々関東大震災と微妙に結び付けられたり結び付けられなかったりでうすーく展開していきます。結果的に本書において一体何が論じたいのか著者の考えさっぱり分からず……。第一部は割と興味深く面白く読んだので最後まで看板通りの内容にしてくれたらな、と強く思いました。

2023/12/24

関東大震災後の政策を現代まで民俗学的アプローチで考察。日本人は災害を社会現象ととらえずに精神的問題ととらえているため、原因と結果を曖昧にしがちであり、その結果軍国主義に走ってしまうきっかけとなり、地に足かついた復興はねじれていくと指摘。関東大震災をキーにした分析としては異色ですが、なかなか当を得ていると感じました。防災復興が空回りしている原因もここかもしれませんね。

2023/09/12

関東大震災前後から今日までの災害について広く浅く… （空襲も含まれる）

全体の内容は薄い。

記録物として利用価値があるか…？

読了45分