替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方 の商品レビュー
非常に読み応えがある。 後半に書いてあることは「研究を進める際のステップ」であり、理系学生なら一通りは知っているであろうことも含まれるが、社会に出たビジネスパーソンでも同様の姿勢が大事だと関連付けたところが新しいと感じた。 専門性を身に付けたいと思った時、まずは知識をイン...
非常に読み応えがある。 後半に書いてあることは「研究を進める際のステップ」であり、理系学生なら一通りは知っているであろうことも含まれるが、社会に出たビジネスパーソンでも同様の姿勢が大事だと関連付けたところが新しいと感じた。 専門性を身に付けたいと思った時、まずは知識をインプットして「勉強」しなければ、と思いがちだ。 だが、興味のある分野を見つけ、そこを深掘りし、まだ解明されていないことを開拓していくフロンティア精神こそが専門性であると著者は説く。 確かに、大学の研究論文を書く際はそういったことを意識するようにとよく言われていた。 自分自身、学生時代は(思うような成果が得られたかはさておき、)オリジナリティを求めて新しい知見を得ようとする姿勢でいたはずなのに、社会人になってからはそれを忘れていたような気がしてハッとさせられた。 専門性とは、知識の多寡ではなく、自分独自の問題意識を持っているかどうかであると考えれば、士業でなくとも専門性は持てる。 イチ会社員となった私に、「あなたは会社にしがみついてないと生きていけない人間」と言った母の言葉をずっとコンプレックスに感じていたが、そうではない、生き方次第で専門性は身につけられるのだとこの本に勇気づけられた。
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これからの時代に働き続けるために、専門性が如何に大切であるということと、それをどう伸ばせばよいかを教えてくれる本です。 10年ほど前に話題になった「Life Shift」という本に専門性の大切さが書かれており、それを読んでから、自分の専門性は何で、それをどう伸ばすかは考えて来た...
これからの時代に働き続けるために、専門性が如何に大切であるということと、それをどう伸ばせばよいかを教えてくれる本です。 10年ほど前に話題になった「Life Shift」という本に専門性の大切さが書かれており、それを読んでから、自分の専門性は何で、それをどう伸ばすかは考えて来たつもりでしたが、著者にいわせるとまだ甘かったみたいです。本書によると「余人をもって代え難い」というレベルまで専門性を磨かなくては、AIが指数関数的に発達していく現代で価値を出し続ける人材にはなれないようです。そして、そこまでの域に達っする為にはやってて全く苦にならない、努力を努力と感じないレベルの好きなことでないとならないと説明されています。 専門性の大切さが近年より高まっているという点は完全に同意しますし、論文を読む等の専門性 の深め方や、多くの人が専門性を身につけるべきだという助言は非常に為になりました。 ただ、上述したような、専門性を身につけるには、熱中できることを探すべきという点には少し疑問を呈したいと思います。うまく見つかるか分からない、「熱中できること」をあてもなく探し続けるよりは、縁あって始めた目の前にあることから熱中できる要素を見つけるほうがよいのではないでしょうか。熱中できることなどないのが自然であり、見つけようとしたところで見つかるものでもない(そして、それでも全く問題ない)と考えているため、必ずしも焦って「好きなこと」を探すことが正解ではなく、それがなくても専門性を突き詰めることはできると申し添えたいです。
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SNSで得ることは情報であり、知識ではない。本で体系化された情報を得ること、体系化のされ方を意識すること、自身も情報を体系化して知識に変えること、が大事。
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読み始めると著者は多くの本を読んでいてその名著のエッセンスを並べているだけなのかなと思ったけれど、ここまで多くの参考文献として挙げられると納得感と腹落ちがあり、これは情報の羅列ではなく、情報を体型立てていて、著者の専門性に通じる知識なのだと理解できる。 専門性の身につけ方というよ...
読み始めると著者は多くの本を読んでいてその名著のエッセンスを並べているだけなのかなと思ったけれど、ここまで多くの参考文献として挙げられると納得感と腹落ちがあり、これは情報の羅列ではなく、情報を体型立てていて、著者の専門性に通じる知識なのだと理解できる。 専門性の身につけ方というよく目にするテーマだが、入口がよくあるだけで、ちゃんと著者の指向性が見て取れてとても新しい考え方が身に付いた。ここから名著にさらにあたるも良し、著者の言うように興味のある論文にあたるも良し。今後の自分の広がりを感じた。
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