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政治学(上) の商品レビュー

3.5

4件のお客様レビュー

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2024/09/15

国制に関する3種2階層の類型化と実際はその中でも様々な形態や中間策の適用があると言うところまでは分かったけど他は中々難解で…自分の勉強不足を感じる。

Posted byブクログ

2024/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国家とはどういうもので何を目指しているのか、そして最高の国家とはどういうものか、先人の見解も紹介しつつ考察していく本。 国家を「人が善く生きることを目指す共同体」と位置付けて、その発生過程や基礎となる家庭の運営について考えるところからはじめ、プラトンなど先人の国家観を検討・批判する。そして国家を構成する市民を「任期の限られない仕方で公職に就ける人々」として細かく検討し、さらに国制を「どのような人々が権力を持つか」に着目して王制・貴族制・共和制・独裁制・寡頭制・民主制の6種類に分ける。当時初期の小規模国家の体制ととらえられていたらしい王政について考察してから、現実的に成立できそうな中での最高の国家について検討を重ねていく。当時ありがちだった寡頭制と民主制をうまく混合した政治制度を作り、中間層を厚くするのが良いというのがアリストテレスの考えで、ここまでが上巻の内容。 女子供と奴隷は自然本性的に支配されるべき存在であるという前提から出発する序盤はさすがに少々面食らったけど、単純に権力を持つ人数の多さで国制が分類されるわけではなく、寡頭制は富を基準として権力を配分する正義を持ち、民主制は自由を基準として平等に権力を分ける正義を持つというのはなるほどと思った。 プラトンの「国家」「法律」から継承した部分もありながら、細かなところの批判がたくさんあるのは対抗心が見えて面白い。

Posted byブクログ

2023/11/12

 平易な訳で読みやすい。時代背景からくるわかりにくいのある部分に関しては、解説において丁寧に説明されているので、理解の助けとなる。解説を先に読むのもいいかもしれない。読後感に関しては、下巻を読み終えてからにしたい。

Posted byブクログ

2023/08/16

 政治学の概説書で良く紹介されるアリストテレス。云わく「人間とは政治的動物である」(本書では「人間は自然本性的に国家を形成する動物である」)とか、王制と独裁制、貴族制と寡頭制、共和制と民主制という6つの国制分類など。そうした概説書ベースの紹介でのみ知っていた著書『政治学』をやっと...

 政治学の概説書で良く紹介されるアリストテレス。云わく「人間とは政治的動物である」(本書では「人間は自然本性的に国家を形成する動物である」)とか、王制と独裁制、貴族制と寡頭制、共和制と民主制という6つの国制分類など。そうした概説書ベースの紹介でのみ知っていた著書『政治学』をやっと通読した。  ホッブス以降の政治学、また近代国家における国家像をイメージして本書を読むと、これが政治学の本かと違和感を持つかもしれない。  「善く生きること」が最も重要であり、アリストテレスによれば国家とは最高善を目指す共同体であり、人間は国家共同体に関わってのみ人間の自然本性を発揮できるということになる。  「自然本性的」という言葉はアリストテレスの議論ではキーワードになるのだが、現代の感覚では何故そうなのか腑に落ちないところが多々ある。例えば国政に参画できるのはリーダーほかの「市民」であって、奴隷や女性は除外されていることなど、その考察はなされているものの、あまり納得できない。  国制論では、各類型ごとの国制を論じ、併せて最善の国制について考察がされる。  公職への参加資格やその選出方法について考察がされるところは議論として理解できるのだが、共同食事のことが重要なテーマとなることが良く分からなかった。

Posted byブクログ