アフリカから世界へ、そして甲子園へ の商品レビュー
筆者の行動的、熱血な性格からの波乱の野球人生。青年海外協力隊から甲子園の監督。野球愛と人との出会いがもたらす奇跡。 野球愛に満ち溢れた一冊。歳も近く都立高校が同じ学区だったので、筆者とどこかですれ違っていたのかもしれない。 多くの人との出会いがもたらす筆者の野球人生は素晴らし...
筆者の行動的、熱血な性格からの波乱の野球人生。青年海外協力隊から甲子園の監督。野球愛と人との出会いがもたらす奇跡。 野球愛に満ち溢れた一冊。歳も近く都立高校が同じ学区だったので、筆者とどこかですれ違っていたのかもしれない。 多くの人との出会いがもたらす筆者の野球人生は素晴らしい。もちろん現在進行形。応援したい。
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筆者の堤尚彦さんの経歴が、とてもユニーク。 高校・大学で野球部に所属する。大学卒業後は青年海外協力隊に所属し、アフリカのジンバブエで野球の普及に尽くす。また、隊員としてはガーナにも滞在した経験を持つ。そういった縁で、オリンピック予選でガーナ代表とインドネシア代表のコーチ、東京オリ...
筆者の堤尚彦さんの経歴が、とてもユニーク。 高校・大学で野球部に所属する。大学卒業後は青年海外協力隊に所属し、アフリカのジンバブエで野球の普及に尽くす。また、隊員としてはガーナにも滞在した経験を持つ。そういった縁で、オリンピック予選でガーナ代表とインドネシア代表のコーチ、東京オリンピック予選ではジンバブエ代表監督を務めた経験を持つ。帰国後はスポーツマネジメント会社に勤務し、女子プロゴルファーの諸見里しのぶのマネジメントなどを担当。その後、2006年にはおかやま山陽高校野球部の監督に就任。17年夏、18年春、そして23年夏の甲子園出場を果たす。23年夏の甲子園では、山形・大垣・三高の日大勢を破り、日大キラーと呼ばれる。また、中古の野球道具を途上国に寄付する活動を続けている。 本書は、そのような経歴・経験を自ら綴ったものである。かなりユニークな経験ばかりであり、とても面白いエピソードが多い。また、考え方も非常にユニークである。筆者は、ビジネスマンとしてスポーツマネジメントの経験を持っているが、その経験から、ビジネスとして成立しないものは、活動として永続させていくことが難しいと考えている。そして、それは高校野球にも言えるのだと主張する。現在の高校野球は、最もアマチュアリズムを貫いている競技ではないかと思うが、今後の少子高齢化や学校の部活の地域化などの動きを考えると、高校野球は衰退傾向に陥ると予想しているし、実際、中学・高校の部員数は減りつつあり、サッカーに抜かれて久しい。それを、関係者のアマチュア的頑張りだけで盛り返していくのは難しいだろうという主張であり、そうだよな、と思った。 随所にそのような考え方のユニークさが示されている著書であり、筆者の経歴の紹介が、自慢話になっていないところが良い。
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