サンクチュアリ(新装版)(1) の商品レビュー
サンクチュアリ (ビッグコミックス) 作画:池上遼一 、原作: 史村翔 「会長には絶対に他人に見せない部分がある・・誰の力も及ばない自分だけの世界・・・聖域(サンクチュアリ)を持っているって・・・」 1990年という、平成初期にど昭和感満載で連載されていた本作。 幼少時代に...
サンクチュアリ (ビッグコミックス) 作画:池上遼一 、原作: 史村翔 「会長には絶対に他人に見せない部分がある・・誰の力も及ばない自分だけの世界・・・聖域(サンクチュアリ)を持っているって・・・」 1990年という、平成初期にど昭和感満載で連載されていた本作。 幼少時代にカンボジアの戦乱を潜り抜けた二人の主人公。 日本に戻り、一人は政治(表)の世界、もう一人は極道(裏)の道に歩み、お互いの志を叶えながら共通の夢を追い求める二人。魂と心は二人だけではなく、仲間も動かし、その小さな蠢きがいずれ日本全体に派生することに・・。 一言で表現すれば「昭和漢劇場」。 しかし、それが今の令和に刺さりまくる。 日本の課題に対しての荒療治の連続は、今ではなく、未来のため、二人の物語がパラレルに進行し、それは絡まり、大きな波として日本を動かすことになる。伏線回収のオンパレードが展開され1話1話見逃せない構成となっている。 失われた30年と言われている日本。 主人公の二人による荒療治は日本の変革には必要でもある。二人が実在すれば、失われた30年は違った形になっていたのかもしれない。 人は誰しもがサンクチュアリ(聖域)を抱えている。それは精神的な制約で立ち向かえてないことも多く、一人一人がその聖域に踏み出し、その踏み出す聖域も枠や深さを拡大させながら挑むことで失われた30年は手遅れでも失敗でもなく、復活ではなく、それを踏まえた未来を創造することも出来る。 漫画から日本の今後の在り方とやるべきことを教わった。
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