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欲望という名の音楽 の商品レビュー

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2023/11/03

ジャズを日米の裏面史という見方からとらえ、ジャズのこれまでの歩みを、ドラッグや人種差別などとの関わり合いから説明したもの。 タイトルやブックカバーから受ける印象とは異なり、内容は硬派。特に後半部分については、多くの資料を読み込んで書いているという印象を受け、例えばビルエヴァンスが...

ジャズを日米の裏面史という見方からとらえ、ジャズのこれまでの歩みを、ドラッグや人種差別などとの関わり合いから説明したもの。 タイトルやブックカバーから受ける印象とは異なり、内容は硬派。特に後半部分については、多くの資料を読み込んで書いているという印象を受け、例えばビルエヴァンスがユダヤ人ではないことなどを、資料的根拠をもとにしっかりと否定しているあたりに好感を持った。 個人的には、クレイジーキャッツなど戦後芸能に関する章と、ギャングとジャズの関係性に触れた章が新鮮味があり興味深く読めた。 内容的にはジャズの中級者向けといった印象。ジャズをよく聴く人がその知識をさらに深めるために読む本だと思う。

Posted byブクログ