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出世と恋愛 の商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

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2024/09/16

斎藤美奈子さんの本は本当に面白い。 ボーッと、バラバラっとあったものが、「そうかー!そうだったのかー!」と関連づけられ(系譜となり)、目を開かされる感じがいつもする。堅苦しくなく、わかりやすく書かれているのもうれしい。

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2024/07/17

これだけあらすじを明かされても読みたくなってしまうのは、古典の力なのか、斎藤美奈子の腕なのか。 両方かな。

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2024/01/22

斉藤美奈子に外れなし! ほとんど読んだことがない遠い遠い近代文学なのに(恥ずかしながら取り上げられた本で読んでいたのは2冊だけ…)斉藤美奈子さんの手にかかれば、ものすごく身近に感じられる。 すぐにも読みたい、読み直したい! 斉藤美奈子の男性作家への一刀両断ぶりが面白くて何度も笑っ...

斉藤美奈子に外れなし! ほとんど読んだことがない遠い遠い近代文学なのに(恥ずかしながら取り上げられた本で読んでいたのは2冊だけ…)斉藤美奈子さんの手にかかれば、ものすごく身近に感じられる。 すぐにも読みたい、読み直したい! 斉藤美奈子の男性作家への一刀両断ぶりが面白くて何度も笑った。「浮雲」も「近代文学の祖といあわりに、意外とチンケな物語である」このセリフがいきなり序章にある(笑) 一番読んでみたいと思ったのは、菊池寛「真珠夫人」 こんなに痛快な小説だったとは知らなかった。特に前半の瑠璃子の活躍ぶりはものすごいね。「真珠夫人」を語る斉藤さんの筆も冴えてます。切れ味抜群でノリに乗ってる。こんな紹介のされ方をしたら、読みたくなるよね。 宮本百合子「伸子」の台詞に対しても 「〈関さん、あんた方の運動が人間から貧乏をなくするように、こう云う苦しみ(恋愛の苦しみ)をもなくするのでなかったら、結局何になるんでしょう〉〈それごマルキシズムの理性なんですか。あんた方が口癖にしていらっしゃる正しい認識と云うのはそれなんですか〉 世界中の「主義者」に聞かせてやりたい台詞である」 斉藤美奈子さんのユーモア精神は、知性を使った遊び方の見本のようだ。斉藤さんの本で未読のものを読もうと思う。読まないのは勿体無い!

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2024/01/07

もう序章でココロ鷲掴みされました あの鋭い鉤爪でぐわしゃしあと はい、ということで文芸評論家斎藤美奈子女史の『出世と恋愛』です いろんなところで彼女の書評は目にしておりまして大好きな方だったんですが、ちゃんと一冊に纏められたものは読んだことなかったなぁとあらためて手にとったの...

もう序章でココロ鷲掴みされました あの鋭い鉤爪でぐわしゃしあと はい、ということで文芸評論家斎藤美奈子女史の『出世と恋愛』です いろんなところで彼女の書評は目にしておりまして大好きな方だったんですが、ちゃんと一冊に纏められたものは読んだことなかったなぁとあらためて手にとったのは最新刊の本作です いやもうこれがめちゃくちゃ面白かった! 直径1メートル深さ7メートルくらあの穴を掘って「面白かった!」と叫びたいくらい面白かった!(どんな基準やねん) いやでも直径1メートルだと人力では逆に掘るの大変か?でもあまり直径広げちゃうとだだ漏れになるから穴掘った意味なくなるしな 迷うところです(どうでもいいわ) 日本の近代文学を「出世と恋愛」という側面から読み解いていこうという本書 「出世と恋愛」とはいわゆる青春小説と恋愛小説のことで、それぞれに黄金パターンが存在するという まずは青春小説 ①主人公は地方から上京してきた青年である。 ②彼は都会的な女性に魅了される。 ③しかし彼は何もできずに、結局ふられる。 筆者はこれを「告白できない男たち」の物語と呼ぶ そして一方の恋愛小説 ①主人公には相思相愛の人がいる。 ②しかし二人の仲は何らかの理由でこじれる。 ③そして、彼女は若くして死ぬ。 こちらは「死に急ぐ女たち」の物語だそう なるほど!言われてみれば納得 そして青春小説として 明治期 夏目漱石『三四郎』 森鷗外『青年』 田山花袋『田舎教師』 大正期 武者小路実篤『友情』 島崎藤村『桜の実の熟する時』 細井和喜蔵『奴隷』 恋愛小説は 明治期 徳富蘆花『不如帰』 尾崎紅葉『金色夜叉』 伊藤左千夫『野菊の墓』 大正期 有島武郎『或る女』 菊池寛『真珠夫人』 宮本百合子『伸子』 を取り上げ、これら近代文学の名作たちを爽快でユーモアあふれる語り口で切って捨てます いやもうほんと面白かった! ほんとおすすめ! 特に以下のような人たちにおすすめです ・近代文学が大好きな人 ・近代文学はひと通り読んでるけどほぼ忘れちゃってる人 ・近代文学に興味があってこれから読みたいと思ってる人 ・近代文学は難しいと思ってなかなか踏み出せない人 ・近代文学になんの興味もない人 ・「マグロの養殖で有名なとこでしょ?」って人 ・夏目漱石や武者小路実篤ら御本人 ま、要するに全人類におすすめします!!

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2023/11/16

しっかり読んだことないけど、あれね、っていう題名は知ってる小説。男性の目線で描かれる恋愛や悩みすぎだろっていう主人公の青年や、意外にも奔放な女性像もあったり。これらをあまり読んでなかった分、面白く読めた。100年以上経った現代を見て、文豪達も驚くのか、変わってないと思うのか。

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2023/11/04

青春小説の王道は「告白できない男たち」で恋愛小説の王道は「死に急ぐ女たち」 もうほんとにコレに尽きる! 青空文庫で色々読めるのもありがたい。

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2023/10/06

 齋藤さんは、『妊娠小説』以来変わらぬ日本で最も優れたクリティカル・リーダーだな。  特質と問題点を、分かりやすく個性的な語り口で示してくれる。  研究的な読みではなく、非常に批評的な読みの実践書。

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2023/09/18

有名恋愛小説の解説をしながら恋愛パターンを学べる本。古典から恋愛を学べるのだから高校生にうってつけだろう。中学生にはまだ早いかもしれない。大人になって読んでも味わい深い。理解できるからおもしろい。人間を一歩深く知るための本。

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2023/08/26

フェミニズム書評家斎藤美奈子(勝手に命名)の新刊を見かけて購入。 なんせ近代小説はほとんど、というか全く読んだことがない(こころくらいしか)ので、何せあらすじ読みの気持ちで読む。 『奴隷』の章は、ひーっ涙、となりながら読み、『金色夜叉』ってそう言う話なんだーってか、あの銅像って...

フェミニズム書評家斎藤美奈子(勝手に命名)の新刊を見かけて購入。 なんせ近代小説はほとんど、というか全く読んだことがない(こころくらいしか)ので、何せあらすじ読みの気持ちで読む。 『奴隷』の章は、ひーっ涙、となりながら読み、『金色夜叉』ってそう言う話なんだーってか、あの銅像ってそう言う話なのね、と本当に不教養を実感する私です。

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2023/08/15

青空文庫を読むさいに、理解の手助けとなる1冊だと思う。 当時の恋愛観とか男女の進路パターンとか、背景がわかるのが良い。

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