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国際プロレス外伝 の商品レビュー

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2023/07/18
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G SPIRITS MOOKでは3冊目となる 国際プロレス書籍。今回の外伝は以前に出た「実録・国 際プロレス」のスピンオフ的な位置づけで、実録の方で 掲載されなかった選手・関係者へのインタビューや評伝 に加筆修正、さらに書き下ろしまで加わった充実の内容。 「東京12チャンネル時代の国際プロレス」とも併せた、 カルト三部作の最終刊(?)になると思う。 実録の時も驚いたが、この外伝も恐ろしいほどの束(^^;)。 レイアウトは新書によくある二段組み、ページ数は500 弱。文字数ももちろんだが、執筆陣の熱量もまた凄まじ く、情念に溢れたすばらしい作品に昇華しているところ が凄い。 今作のポイントは、故・ラッシャー木村さんの次男であ る木村宏さんがインタビューを受け、内側から見た「プ ロレスラー・ラッシャー木村」について語ってくれてい ること。国際プロレスという団体に於いて、最重要人物 と言っても過言の無い木村さんというファクターが、前 2作まででは圧倒的に足りなかったのだが、ようやく最 後のピースがハマった感。一般人であるにも関わらず、 Gスピリッツのロングインタビューに対応していただい た木村さんには、心の底から感謝をお伝えしたい。 あとはアポロ菅原・高杉正彦のパイオニア戦志ご両名の インタビューも必読。あのプロレスバカこと剛竜馬のダ メっぷりを忌憚なく語る二人が、良い意味でも悪い意味 でも微笑ましい。伝説の嫌われ者こと、グレート草津に は及ばないが、剛も人望無いなぁ(^^;)、と改めて感じた。 読み終わってから確認したのだが、ご存命の方が本当に 少なくなった。何年かに一度くらいのペースで販売され る国際プロレス関連書籍だが、語り部が誰も居なくなっ てしまったら、それすら潰えてしまう。団体崩壊から何 年経とうが、当時のことを雄弁に語ってくれるマイティ 井上氏、高杉正彦氏には、少しでも長く生きて欲しい、 と思う。 やっぱりいいなぁ、国際。

Posted byブクログ