まっしろドードー の商品レビュー

ゆみカタリーナ(著者)

2024/07/10

　いつ図書館にいっても貸し出し中で、なかなか手にすることができなかったこちらの作品は、5552さんの本棚からです。標乃凪さんの『今宵も喫茶ドートーのキッチンで』と、清川あさみさんの『もうひとつの場所』で知った“ドートー”が描かれているということで興味を持ちました。やっと手にすることができました！！ありがとうございます。

　ある夜のこと、アンちゃんと一緒にベッドに入っていたまっしろドートーは、ベッドからそっと抜け出します。まっしろドートーが、これでもか！くらいに身体をはって、まっしろじゃなくなり、増えていきます。さぁ…最後はどうなっていくんでしょう？

　本当に、可愛いストーリーでした♪そささくれた大人(私でも)ほっこりできました(^－^)

※備考
「ドートー」は英語で「のろま」を意味します。この動物は動作がゆっくりで、人間を恐れることもなかったので簡単に捕獲されてしまい、発見されてから１００年ほどで一匹もいなくなってしまいました…。

2023/12/01

第23回えほん大賞 絵本部門大賞作品。

絵本を読んでいると、自分の中の忘れていた子どもの部分と、本の内容を理解しようとする大人の部分が両方刺激されるのですが、この絵本は子どもの部分への刺激が大きかったです。

私はいつから自由なお絵かきをしなくなったのだろう？
いつからはちみつみたいなベタベタな食べ物をめんどうだと思うようになったのだろう？
いつから泥んこ遊びが好きじゃなくなっていったんだろう？

真っ白ドードーはお絵描きをして体中クレヨンだらけに。
真っ白ドードーははちみつを食べて体中はちみつだらけに。
真っ白ドードーは泥んこ遊びをして体中泥だらけに。

真っ白ドードーはこの絵本を読んでもらっている子どもさんの分身。
眠りたくなくてしたいことを思い切りしちゃう。

私はなんでドードーみたいなことをしなくなったのだろうと考えると、やっぱり「後始末自分でするのが大変だから」ですかね。

子供の頃思う存分遊べていたのは、後始末をしてくれた大人たちがいたおかげ。
その大人たちに感謝です。