うみのお城 の商品レビュー

蜂煮(著者)

2024/08/21

あまりにも尊いラブストーリー。

一途なうみの可愛らしさと狂気。
ノンケのヤマの包容力と安定感。

取り巻く環境や人物たちのキテレツさも含めて、
コメディなんだけど。
その笑いの中のどうしようもない本気に心が動かされる。

昔、三谷幸喜がまだ東京サンシャインボーイズで演劇してたとき
ワタシその演目が面白すぎて、
面白いことに感動して劇場で号泣したことがあって。
何年もその感覚を忘れていたけど、この作品で思い出した。

読むたび号泣しちゃうから注意が必要。

2024/08/29

　＂顔だけ役者＂と揶揄される若手俳優の海(ウミ)は、１０年前の学芸会で唯一ウミの演技を認めてくれた山(ヤマ)の事がずっと忘れられない。
　ある日、消息不明のヤマを偶然テレビで見かけたウミは、すぐさま芸能界を引退、ヤマの働く工場へ押しかけ一緒に働き始めて･･･！？

　ずっと読んでみたかった作品。万人受けするお話ではないけど、私は良かったー❤️
　絵は細かく描き込まれてて、主人公のウミなんてお人形みたいに超美形。なのにサブキャラが＂こびとづかん＂！！！え、いいのっ？？？これで合ってんの！？
　作者様の振り切れたセンスに最後までついていけるのか少し不安を覚えたほど。こういう絵柄とブッ飛び感って女性(少女)マンガにはなかなか無いかも。むしろ男性(少年)マンガにこんな感じのありそう。
　エロは少なめ。
　作品のジャンルとしてはラブコメ(ラブギャグ？)だけど、一途な純愛要素もあってジンとくる。なんせ二人が出会ってから恋人同士になるまで１５年位かかってるからね。
　残念ポイントは身体の描写が写実的すぎてエロいシーンがエロく見えないところ。あとtnkを擦る音は＂ごしごし＂じゃなくて＂しゅっしゅっ”とかにして欲しい。なんか痛そう。知らんけど

2024/03/18

田舎の工場勤務・ヤマ×100年に一度の美形俳優・ウミ
昔から顔だけはいいといわれ続けていた主人公・ウミは、学芸会で王子様役を蹴ってお城役を全うする
ウミ自身は誇りをもっていたが、他の生徒やお母さんには伝わらなかった
しかし観に来ていたある大人に褒められそれだけを誇りに生きていた
顔だけを褒められることに嫌気がさしてきたこと、テレビで流れてきた町工場の特集に学芸会で唯一褒めてくれたある大人(ヤマ)を見つける
再びヤマに合うため、芸能界を辞めヤマに会うため町工場へ突撃する…
最後のシーン、分かっててもジーンとする
絵の上手さといい、話の進め方、コメディ要素、すべてを詰め込んだ一冊だった
鬼才とはこの人のことか…
ウミのサイコパスさと物語終盤のボルテージのあげ方がたまんない

2024/11/06

ガロ系？伊藤潤二？奥浩哉？サブカルっぽい独特な絵柄とストーリーだった…カテゴリー的にはドタバタラブコメかな。
初恋を追って追ってサイコパスストーカーみたいな受け。顔だけ俳優といわれていた受けが芸能活動を休止して攻めの職場に再就職する。攻めは恋人もいて(受けを気味悪がる)普通の精神を持つ今時の青年。めっちゃ怖いけど切ない片想いが胸に迫る。悲恋で終わるかと思ったら…、…！
おまけペーパーで受けのドラマシーズン2観てる攻め…これふった後の話だよね？尊い…

追記。作者のX(Twitter)読んで萌え死にそう…