「死にたい」と言われたら の商品レビュー
著者は祖父を自殺で亡くしたことから、自殺について深く考えるようになったのだとか。長年の研究で得た統計や肌感覚から、自殺に向き合う方法を丁寧に説いてくれます。アリストテレスの『ニコマコス倫理学』を読みたくなりました。→ 100分de名著を観よう。
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死にたいと思う人は、国民の2、3割。そしてそののうち2%弱自殺が占めている。と言う事は、実際に死ぬ人はかなり少ないと言うことだ。 死にたいと言われたら、まず自殺潜在能力への介入をする。具体的には、自殺の準備状況の確認であり、準備がなされている場合には、それを物理的に使えないよう...
死にたいと思う人は、国民の2、3割。そしてそののうち2%弱自殺が占めている。と言う事は、実際に死ぬ人はかなり少ないと言うことだ。 死にたいと言われたら、まず自殺潜在能力への介入をする。具体的には、自殺の準備状況の確認であり、準備がなされている場合には、それを物理的に使えないようにすると言うこと。第二にやるべき事は、所属感の減弱への介入であり、それは、関係性を強化することで、所属感を作り、孤独な状態を解消すると言うものです。そのためには、絆または関係性を作るために話を聞くことが重要でした。 自殺を予防しようと思うのであれば、このような不確実性に耐えるために、チームで助け合いながら、人との関わりを続けていくしかありません。 自分自身の自殺を予防するには、周りの人に小さな贈り物をするというのがある。贈り物もらうとお返しをしたくなるので、贈り物すればするだけお返しが来る確率は高くなる。対人関係を充実させ、我々を幸せにしてくれる簡単の習慣としては、他者に感謝をし、その感謝を伝えること。また親切にすることなどが挙げられます。心身の健康のために軽いスポーツや運動の習慣をつけ、きちんと睡眠をとること。 自殺は予防すべきか?自殺対策基本法と言う法律の中に第五條国民は、生きることの包括的な支援としての自殺体対策の重要性に関する理解と関心を深めるよう努めるものとする。あるので、日本国民として自殺予防の対策に励む必要がある。
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死にたいと思う人が2〜3割。自殺する人はそのうちの1割。 死にたいと思わない人が7〜8割の方が驚きですね。
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自分の体をマストに縛る計画を立てる(セイレーンの声を聞かない為に)。ストレスへの対処方法のストックを探す。思考記録をつける。
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著者も祖父を自殺で亡くされているという事で科学的というか理論的に対応を書いてある本でも上手く書けないが奥に深い感情の様なものを感じた。 死にきる力というのも言われてみれば納得できる。
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自殺の起こる構造的な要因や個人的な要因などをWHOのレポートやジョイナーの対人関係理論等を用いて整理しつつ、自殺の相談をされたらどう対応すればいいか、自殺をしたいと思ったらどう考えればいいか、自殺に対する社会の受け止め方やあり方などについて、やさしく解説しています。年間で約2万人...
自殺の起こる構造的な要因や個人的な要因などをWHOのレポートやジョイナーの対人関係理論等を用いて整理しつつ、自殺の相談をされたらどう対応すればいいか、自殺をしたいと思ったらどう考えればいいか、自殺に対する社会の受け止め方やあり方などについて、やさしく解説しています。年間で約2万人が自殺で亡くなり、それによって年間10万人以上の人が少なからぬ影響を受けるということであれば、自殺は社会全体の一つの大きなテーマであり、ひいては我々1人1人が今後きちんと向き合っていくべき課題なのだと思います。
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自殺する人間の心理を科学する。 なぜそう思うのか、なぜその行動に走るのか? 自殺する人に合理的な思考は働かない訳で、それを科学的に捉えようとする試みは興味深い。 自殺は悪いことなのか? 実はキリスト教以前は、生物学的には意味のある行為だったらしい。進化のためらしい。
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現在日本では毎年約2万人が自分で命を絶っているようだ。 構成は、 1. 自殺はなぜ起こるのか 2. 「死にたい」と言われたら 3. 「死にたい」と思ったら 4. 自殺は悪いことか 5. 幸福で死にたくなりづらい世界の作り方 自殺の危険性は、①身についた自殺潜在能力(自殺企画歴...
現在日本では毎年約2万人が自分で命を絶っているようだ。 構成は、 1. 自殺はなぜ起こるのか 2. 「死にたい」と言われたら 3. 「死にたい」と思ったら 4. 自殺は悪いことか 5. 幸福で死にたくなりづらい世界の作り方 自殺の危険性は、①身についた自殺潜在能力(自殺企画歴、手段へのアクセス容易性、メディアの影響、アルコール依存、虐待等) ②所属感の減弱(災害、差別、孤立、人間関係の不和喪失等) ③負担感の知覚(経済的損失、偏見等) の3つが合わさったときに最も高くなる。 従って対応方法は、これらを番号の順でひとつずつ取り除いていくこと。 リストカット等の自傷行為は、それにより脳内麻薬が分泌され短期的に気分が良くなるために行われ、本当に死ぬ気ではない。しかし、徐々に傷を大きく深くしないと満足がいかなくなり、自殺潜在能力は上がっていく。 対話を通じて心の絆を作り、孤独を癒すこと。 実際の自殺行為に入っている場面に遭遇した時は、119番に連絡。そこまでは行っていないが、今にもしそうな場合は110番に連絡 だそうだ。 自殺をする人の多さに暗澹たる気持ちになるが、著者が最後の章で述べているように、国や自治体がもう少し本気で取り組まなければならないことだと感じた。
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自殺は「いけないこと」なのかと問いかけ、安楽死との関連づけて述べられていたことで、自殺のリスクをより理解することができた。実際に自殺を試みた人は、何か物凄い決意してやったのかと思えば、状況的に「やれたからやった」、亡くなった人は「成功してしまった」というのが納得した。「あの時、死...
自殺は「いけないこと」なのかと問いかけ、安楽死との関連づけて述べられていたことで、自殺のリスクをより理解することができた。実際に自殺を試みた人は、何か物凄い決意してやったのかと思えば、状況的に「やれたからやった」、亡くなった人は「成功してしまった」というのが納得した。「あの時、死なずによかった」と思える時までやりすごす。シンプルにも、時間の経過が解決することがあると述べられていたことも印象的であった。
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自殺対策に携わる支援者が知っておきたいリスク要因の話などが簡潔にまとまっていた。新書なので一般の人にも読みやすく、誰もがこうした事態に遭遇したときに、まず何をするのか・何をしないのかがよくわかる。 似たような書籍は他にもあるが、本書の特徴は「自殺が悪いことなのか」について議論して...
自殺対策に携わる支援者が知っておきたいリスク要因の話などが簡潔にまとまっていた。新書なので一般の人にも読みやすく、誰もがこうした事態に遭遇したときに、まず何をするのか・何をしないのかがよくわかる。 似たような書籍は他にもあるが、本書の特徴は「自殺が悪いことなのか」について議論している点ではないかと思う。ここでは、ヒト以外の動物の自殺行為を例に挙げて説明しており、種の存続のためのメカニズムとして自殺が選択肢にあることが知れて興味深い。一方で、人間の自殺に種の存続としての機能があるのかと言われると、それは違う気もする。自殺の対人関係論の中では「負担感の知覚」がリスク要因として挙げられているが、本人が周りの負担を減らしたいと思って自殺に至るなら、それは多少なりとも種の存続に寄与しているのだろうか。それでもやはり、ネガティブな影響が上回りそうな気がする。
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