未プレイの乙女ゲームに転生した平凡令嬢は聖なる刺繍の糸を刺す の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
転生先が「未プレイ」の乙女ゲームというのがうまい。 全く知らないという訳ではなく、パッケージイラストと友人の感想だけは情報として持っている。 この匙加減が絶妙。 この中途半端な情報が、主人公のエルナの様々な足枷になった。 普段の行動についても、精神的な面でも。 それに髪が虹色という、いかにも乙女ゲームのヒロイン!と言わんばかりのキャラもいたし。 いや、乙女ゲームでもここまでの髪色はお見かけしないかも。 一方で自分が地味な色合いの容姿なら、勘違いは続くよどこまでも、だろう。 お陰で随分と回り道をすることに。 途中からグラナートが哀れになるほど。 彼は最初、エルナの意志や迷惑を省みることなくやってくる彼にいい印象は持てなかったのだが(エルナに感情移入をしながら読むので、序盤の彼に好印象は持ちづらい)自身の気持ちにすら気付かない鈍感さも相俟って同情対象に。 テオ兄のツッコミも冴え渡ってたし。 妹と彼との板挟みで、何だかんだで苦労人のお兄様である。 どうもエルナが聞いていた感想とこの世界にズレがあるなと思っていたところに明らかになる事実。 ふおお、そう来ましたかという。 さり気なく、実にさり気なく表紙にネタバレが仕込まれていて、読んだ後でそのさり気なさに脱帽しました。 おいしい。 勿体無いのは、寸止めな感じで終わってしまう点。 え、そこから先は皆さんの心の中にな展開ですか。 果たしてグラナートの想いは報われるのか。 彼の戦いは、ここからである。 勝算は低くなさそうだぞ、頑張れ!
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自分が平凡だと信じて疑わないエルナ。乙女ゲームの世界に転生したことに気が付き、できるだけ関わらないようにしようとしているはずなのに、中々うまくいかないのがもどかしい。王子に迫られたり、ヒロインと仲良くなったり、人気のある兄との関係を誤解されたり。。。トラブルの種ばかりで心配になる...
自分が平凡だと信じて疑わないエルナ。乙女ゲームの世界に転生したことに気が付き、できるだけ関わらないようにしようとしているはずなのに、中々うまくいかないのがもどかしい。王子に迫られたり、ヒロインと仲良くなったり、人気のある兄との関係を誤解されたり。。。トラブルの種ばかりで心配になる。趣味の刺繍でストレス発散していたのに、これまでトラブルの元になるのだから。自分が地味で平凡と思い込んでいるからか、自分ではなくヒロインが好かれるはず。と思っているエルナ。その鈍感さはもどかしかったけれど、今後の変化が楽しみにもなった。
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