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わたしたちの怪獣 の商品レビュー

3.3

14件のお客様レビュー

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2023/07/14

どの物語も、社会の中で苦しんでいる人たちの目線から世界を描こうという姿勢で一貫しているが、文体は軽やかで読みやすくすっと入ってくる。

Posted byブクログ

2023/07/09

面白い! 暴力を振るっていた父親を殺してしまった妹。どうしようと思っていると、千葉に突然巨大怪獣が現れたという。父親の遺体を怪獣で被害にあった場所に捨ててくれば、妹の罪を隠せるのではないか?と考えて行動を始める姉を描いた表題作。 事故で亡くなった人を助けるために、その事故の直前に...

面白い! 暴力を振るっていた父親を殺してしまった妹。どうしようと思っていると、千葉に突然巨大怪獣が現れたという。父親の遺体を怪獣で被害にあった場所に捨ててくれば、妹の罪を隠せるのではないか?と考えて行動を始める姉を描いた表題作。 事故で亡くなった人を助けるために、その事故の直前にタイムトラベルして、当人に「声かけ」して助けるという「仕事」を担当する主人公。仕事自体は担当する事故を機械的に割り振られて、時事通りにこなすだけ。そんな時、同僚からルールを破って行動することを誘われる「びびび・びっぴぴ」。 両親を事故で失い、閉塞的な街で従兄弟の家で暮らす主人公の女生徒は、ある時吸血鬼と思われる男性を見つける。いっそ吸血鬼に血を吸われ、自分も吸血鬼になって、この街を出て行きたいと願い始める…「夜の安らぎ」 Z級カルト映画「アタック・オブ・ザ・キラートマト」が上映されている小さな映画館にたまたま入った主人公。その映画館には一癖も二癖もある「キラートマト」ファンが集まっていた。しかし、映画館の外では頭が大きく膨れあがって血まみれになったゾンビが人々を襲い始めていた。「『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』を観ながら」 荒唐無稽な設定に巻き込まれた人たち。その人たちは様々な過去や、境遇を抱えているが、それらは今の世の中でよく見聞きするものばかり。暴力的な親、いじめ、理解できない悪意を向けてくる人、パワハラ、、、その普通の人々が荒唐無稽な設定の中でもがくうちに、何かに気づいていく、目覚めていく。

Posted byブクログ

2023/07/08

七十四秒がとても素晴らしかったので 作者さんの次の作品を手に取った。 表題作「わたしたちの怪獣」は大いに期待を外し、怪獣ものではなかった。しかしながら、怪獣のイメージが斬新でよかったかも。 「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」はタイムパトロールものなんだけれど、パラドクス含め、すっきりしな...

七十四秒がとても素晴らしかったので 作者さんの次の作品を手に取った。 表題作「わたしたちの怪獣」は大いに期待を外し、怪獣ものではなかった。しかしながら、怪獣のイメージが斬新でよかったかも。 「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」はタイムパトロールものなんだけれど、パラドクス含め、すっきりしない展開。 「夜の安らぎ」がなかなかの力作で、きれいなエンディングも楽しめるし、どうやら続編もありそうな雰囲気だ。 「『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を観ながら」が一番多い気に入りかな。スラップスティック一歩手前の終末物語は天候が鬱陶しい週末の読書にぴったりかな。

Posted byブクログ

2023/07/05

怪獣の表現が明確で想像しやすい。 大胆な発想で面白かったが短い。 登場人物それぞれの背景がもっとわかると感情移入できたと思うが、この短さだからこそ面白かったのかもしれない。 怪獣、タイムトラベル、吸血鬼、ゾンビ。 4つとも面白かったが、ラストの『キラートマト』は、映画の名前がたく...

怪獣の表現が明確で想像しやすい。 大胆な発想で面白かったが短い。 登場人物それぞれの背景がもっとわかると感情移入できたと思うが、この短さだからこそ面白かったのかもしれない。 怪獣、タイムトラベル、吸血鬼、ゾンビ。 4つとも面白かったが、ラストの『キラートマト』は、映画の名前がたくさん出てきて興奮した。長めの短編集。ひとつひとつが際立っていて、映画になってもいいくらい面白かった。次作にも期待したい。

Posted byブクログ