絵と図でよくわかる相対性理論 の商品レビュー

ニュートン編集部(著者)

2024/09/08

本書の説明の仕方自体は，なるべく分かりやすく簡潔にしようという工夫と努力が感じられるものになっていて，実際分かりやすくはある。

ただ，やはりアインシュタインの(相対性理論の)発想自体がなかなか常人にはついていきにくいところがあるので，根本的に何で？どうして？(そういう考えになるのだろうか)という点を掴み取るのは，なかなかに困難を要するなと感じた。

また，仮に図や説明に用いられている内容自体は分かりやすいから(言葉としては)理解できたとしても，そもそも大元にある科学や数学の土台となる部分の知識が欠けていたり，忘れていると，だいぶ読み解くのに苦労するなという印象だった。

自分自身，恥ずかしながら，もう四半世紀近くもの間，理数系の学びからは遠ざかってしまっている身なので，だいぶ基礎的な部分の知識があやしいなということを痛感させられてしまった。

そういう意味では，また新たに小中学校の時の理科の内容に立ち返って，学びなおしをしなければなあという決意を新たにさせてもらえたという点において，ありがたい気づきときっかけを与えてくれる一冊になったと思う。