蝦夷拾遺 たば風 新装版 の商品レビュー
決してハッピーエンドではない。だけど、いつまでも心に残る。 「たば風」は純愛を美しく魅せてくれた。 何処にでもいる市井の人。大きな時代の流れの中で、そう生きるしかなかった人。 「柄杓星」も両想いなのに添えない。 生きているといろんなことで心に傷を負う。一生携えて何処...
決してハッピーエンドではない。だけど、いつまでも心に残る。 「たば風」は純愛を美しく魅せてくれた。 何処にでもいる市井の人。大きな時代の流れの中で、そう生きるしかなかった人。 「柄杓星」も両想いなのに添えない。 生きているといろんなことで心に傷を負う。一生携えて何処かに眠る傷もある。 解説の文章の「たとえ樹木の末端の枝のような生であろうと、1本の木を構成する大切な1部。」という言葉が残る。 大部分の人は無名だ。だけど、失った時に、二度と会えないとわかった時に哀しみに気づく。その笑顔が、その声がどれほど大切であったかを。
Posted by
展開や描写が実に丁寧。どのお話も飽きること一切なく、スイスイ読み進めました。そして読了後の清々しさは半端ないくらいでした。初めて読みましたが、この先生の作品を端から読み漁りたいと思ってます。
Posted by
時代小説をしばらく読み続けていましたが、蝦夷の話も気になりだしました。時代小説を物色していたら”蝦夷捨遺“の副題のあるこの作品がありました。宇江佐さんが故郷を偲んでかかれたのですね。幕末から維新にかけての松前藩や蝦夷地に係わる人々の六篇の短編。情勢の変化に行く末を案じながら、そん...
時代小説をしばらく読み続けていましたが、蝦夷の話も気になりだしました。時代小説を物色していたら”蝦夷捨遺“の副題のあるこの作品がありました。宇江佐さんが故郷を偲んでかかれたのですね。幕末から維新にかけての松前藩や蝦夷地に係わる人々の六篇の短編。情勢の変化に行く末を案じながら、そんななかでも人を思いやる気持ちが持てることが幸せなのではと感じました。
Posted by
【幕末維新を懸命に生きた松前藩の女、そして男たち】半身不随になった許婚との結婚を反対され、他家に嫁いだ女を、男は想い続ける――激動の時代に輝くように生きた女と男を描く短篇集。
Posted by
- 1