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スタッフエンジニア の商品レビュー

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2023/05/14

スタッフエンジニアの役割のアーキタイプ(典型)や、あるべき姿・考え方・行動指針・キャリアステップなどについて語られている。第1部では筆者によるスタッフエンジニアの定義が書かれていて、第2部では18名のスタッフエンジニアへのインタビューが書かれている。 スタッフ(重要/参謀)エンジ...

スタッフエンジニアの役割のアーキタイプ(典型)や、あるべき姿・考え方・行動指針・キャリアステップなどについて語られている。第1部では筆者によるスタッフエンジニアの定義が書かれていて、第2部では18名のスタッフエンジニアへのインタビューが書かれている。 スタッフ(重要/参謀)エンジニアとは、シニア(上級)エンジニアからテクニカルリーダーシップへ進む場合(つまりマネージャーへ進まない場合)の最初のキャリアである。また、スタッフエンジニア以降のキャリアをスタッフプラスと呼ぶ。 本書の想定読者はスタッフエンジニアを目指しているエンジニア、キャリアプランに悩んでいるエンジニア、エンジニアを部下に持つマネージャーや経営者など幅広く、エンジニアの世界観を養うのに役に立つだろう。マネージャーへ進まずにスペシャリストを極める場合のキャリアについて書かれた本は珍しいため、多くの人にとって学びがあるだろう。 私はスピード重視で目次・見出し・太字を中心に流し読みした。スタッフエンジニアについては知らない概念が多く、仮に精読すると時間がかかりすぎてしまうため。キーワードを拾いながら興味のある部分を読むだけでも十分な学びを得られたと満足している。 後半のインタビューにおける各人の仕事内容・立場・経緯はケースが限定的すぎるので目的を持たずに読むとかえって迷子になってしまうかもしれない。しかしキャリアで悩んでいる人にとっては参考にできるものがあるかもしれない。また、インタビューの多くでは最後に学習方法について語られており,この部分は広く参考になり、真似のしがいがあると思う。 また、インタビュアーの質問やインタビュイーの回答・説明が非常に洗練されている。私は仕事でインタビューをされたり、面接をしたりする機会があるのだが、物事を整理して話すことに難しさを感じているため、この点でも本書のレベルの高さに敬意を持っている。 18ページ 多くの人にとって、スタッフエンジニアとして積む最初の経験がテックリードとしての役割だ。 →本書を読む前にはこのイメージができていなかったが、言われてみればそれが良い気はする。 22ページ ほかのスタッフレベルの役割では組織とのすり合わせに多くの労力を割かなければならないのに対し、ソルバーは組織が優先事項と認めた問題にかかわるため、上層部の説得などを行う必要は少ない。 →この役割定義の分け方はわかりやすくて参考になる。あくまでも問題の解決に対して責任を持つのであり、問題に直接的に関係していない経営層や関係者の考慮はスコープ外にするという考え方。 286ページ 自分の考えを理解するのは半分に過ぎず、それを理解しやすい形で表現するのが本当に難しくて、価値のあることなのだ、という考えです。 →非常に同意できる。難しい概念を難しい表現のままで話すのは簡単だし、聞き手の理解度に頼って説明を省略しすぎるのも健全ではなく再現性がない。会社組織で働くからには、あるいはヒトと働くからには、理解しやすく表現する能力は重要である。

Posted byブクログ