リアリティの哲学 の商品レビュー
実在や実存を、過去の哲学の議論とは、切り口をかえて「有るか無いか」や「どうあるか」ではなく、「リアリティ(現実らしさ)」の視点で捉えなおそうという検討の取り組み(著者によればリアリティは実在や実存よりも上位の概念らしい)。 上位の概念というところはよくわからないが、リアリティと...
実在や実存を、過去の哲学の議論とは、切り口をかえて「有るか無いか」や「どうあるか」ではなく、「リアリティ(現実らしさ)」の視点で捉えなおそうという検討の取り組み(著者によればリアリティは実在や実存よりも上位の概念らしい)。 上位の概念というところはよくわからないが、リアリティという認識からアプローチするというのは、何かこれまでとの違いがあるプラグマティック検討になるのかなとおもい、新しい知見があるのか思い興味を持って手に取った。 ただ、目次を見る限り、結局従来的な哲学の枠組みで検討を重ねており、あまり新しいアプローチになっていないように見える。 上記の通り目次を読んで、期待とは違っていたが唯一、タイトルからアプローチの違いを感じる、「映画マトリックス世界でのリアリティを考える」を読んだ。 私なりの要旨としては、現実世界も幻想(VR)かもしれない、それが多重多層(入れ子的)にありうる可能性もある可能性は否定できないということか。 (本論では、特に結論や提案はなさそうだったが、これはメイヤースの思弁的実在論的な議論につづくのか?。) あまり、新鮮な驚きのある内容には感じなかった。
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