入門 地方財政 の商品レビュー

平岡和久(編著)

2024/04/14

とあるところで利用するために読んだ本。
日本の地方財政の全体像をつかむとともに、地方財政の要素を把握する、また、地方財政における課題や、その具体例を理解するのによい本だと思います。

日本の地方財政の課題の多くは、中央政府が、カネにモノを言わせて地方自治体をコントロールしようとしている点、しかも、やる必要のないことまで進めようとしている点にあるように思います。
ある程度はコントロールが必要だとしても、現場のことは現場が一番よく知っているわけで、現場の知見を活用する方向で、地方分権をもっと進める必要があることを痛感しました。

また、地方財政が担うものについても、民間を活用することで、うまくいく部分がありますが、継続性が重要な部分については、民間を活用することで失われることも多いので、そのあたりのバランスを考えての活用が大切だと思われます。

個人的には、「原発・再生可能エネルギーと地方財政」をテーマとした第17章が、バランスが取れていて読みやすく、秀逸だと思いました。