文學の実効 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
だいぶ時間がかかったけど、ようやく読了ー。文学を心理的”実効”から捉えるというあったようでなかった視点で非常に良かった。 名作と呼ばれる文学は、おそらく別にこういった”実効”を考えて作られたものではないのが殆どなんだろうけど、結果として”実効”を持つものが多くの人に影響を与え名作たり得た…というのが本著のスタンスかな。絵画芸術を見る視点にわりと近いかも。 この”実効”を支えるものは文学的手法という部分が大きく、今世の中で流行っているものに共通点を見つけられるかも。正確に言えば模倣元なのだけど。 しかしそう考えると、所謂「なろう小説」や「きらら四コマ」という形式も、何らかの”実効”を持つからこそスタイルとして確立された、という言い方もできるかもしれない。すべての物事に理由をつけるのは野暮だけど、少しだけ興味があったり…。
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