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歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方 の商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2024/10/03

もっと、用語や人名をなくして本質を語れないものだろうか。この手の本の中で、サピエンス全史の切れ味は、本当に最高だな、と思う。 とはいえ、歴史を時代区分ごとにシステムとしてとらえようという試みは良いと思う。 ただし、システムであるとするからには、  バウンダリーがどこにあり、 ...

もっと、用語や人名をなくして本質を語れないものだろうか。この手の本の中で、サピエンス全史の切れ味は、本当に最高だな、と思う。 とはいえ、歴史を時代区分ごとにシステムとしてとらえようという試みは良いと思う。 ただし、システムであるとするからには、  バウンダリーがどこにあり、  内と外の構成要素は何で、  その間を出入りするものは何か といった明確なフレームワークで語る方が良い。 そうでなければらシステムという軸をもちだす意味がない。 システムといいつつ、変化でとらえようとしているのではないか。 前後と変革のドライビングフォースが 大事なのではないだろうか。 古代 分散から統一へ  王が支配する都市国家から  支配層たる都市国家が各地の王を廃し、  官僚をおき税金をとった。  こうして帝国ができる。  従って、官僚制度こそ大事なのではないか。 中世 統一と分散の繰り返し  ローマ帝国が民族大移動により、分断。   ゲンマン民族のつくったフランク王国が、  ローマ教会を味方につけ、文字が扱える司祭を  官僚として各地に派遣。  フランク王国は分割相続の風習により  分裂していく。  外圧として、ふたたび訪れる民族大移動。  戦いに備え、各地の領主が騎士化。 近世 統一へ向かう流れが見え始める移行機  科学の起こりからキリスト教の思想支配が  弱まる。  宗教改革も起こり、プロテスタントにおいて、  稼ぐことが認められる。  大航海時代がはじまり、ヨーロッパ世界が、  外にでていく。 近代 統一へ  産業革命がおこり、ヨーロッパが工業化。  ヨーロッパの製品を売るためのマーケットを求め、  植民地化が進んでいった。  ヨーロッパでつくり、アフリカで奴隷を調達、  アメリカで原料を得て、東欧やアジアで売る、  というシステムができあがる っていうまとめ方の方が良かったのではないか。 システムという用語を正しく指摘してあげたら良かったのに。  

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2024/05/06

分かりやすい。スラスラ読める。ただの通史ではない。だから第1部の通史はあくまでも第2部以降のための前説である。第2部、3部が他の著書と大きく異なる点であり、魅力である。年代や人物名がほとんど登場せず、エピソードや人物ドラマに頼らない。かといって全く退屈せず、最後まで興味深く読み通...

分かりやすい。スラスラ読める。ただの通史ではない。だから第1部の通史はあくまでも第2部以降のための前説である。第2部、3部が他の著書と大きく異なる点であり、魅力である。年代や人物名がほとんど登場せず、エピソードや人物ドラマに頼らない。かといって全く退屈せず、最後まで興味深く読み通せるのが本書である。

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2023/07/02

代ゼミ講師である著者がわかりやすく世界史のコアイメージを書いたもの。 第1部:通史 第2部:時代区分の概説 第3部:テクノロジーや思想が歴史に与える影響 のようになっています。 世界史に慣れていない人は、第3部から2、1部へと逆から読むといいです。 世界史は、日本史と違って、...

代ゼミ講師である著者がわかりやすく世界史のコアイメージを書いたもの。 第1部:通史 第2部:時代区分の概説 第3部:テクノロジーや思想が歴史に与える影響 のようになっています。 世界史に慣れていない人は、第3部から2、1部へと逆から読むといいです。 世界史は、日本史と違って、エリアが広いし宗教別(キリスト教、イスラム教、仏教&儒教)に歴史が語られるので、捉えにくさがありますよね。 本書は、それぞれの時代とエリアのコアイメージをつかもうとする良書だと思います。星がひとつ少ないのは、第3部を多くしてもらえるともっと楽しく読めたと思うので、その分です。

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2023/05/03

世界史を勉強するなら、まずこの本を読むべきでしょう。 中身は、大きく3部で構成されています。 第Ⅰ部では、時代を、古代、中世、近世、近代の4つの区分に分け、それぞれの時代での出来事の概略が書かれています。ここで、世界史の骨格を掴むことができます。 第Ⅱ部では、各時代が何なのかが解...

世界史を勉強するなら、まずこの本を読むべきでしょう。 中身は、大きく3部で構成されています。 第Ⅰ部では、時代を、古代、中世、近世、近代の4つの区分に分け、それぞれの時代での出来事の概略が書かれています。ここで、世界史の骨格を掴むことができます。 第Ⅱ部では、各時代が何なのかが解説されています。例えば、中世はヨーロッパのみの時代区分であり、それはキリスト教と地方分権がキーワードとなると書かれています。「何それ?」という疑問に対して丁寧な説明がなされています。 第Ⅲ部では、各時代区分での重要な事柄についての解説があります。例えば、古代では帝国主義がキーワードとなるのですが、そこでは「帝国がなにをすべきか?」の問いに、「道路を造ること」が重要だとの回答があります。そして、それがなぜなのかについて分かりやすい理由が書かれています。 新鮮な内容が多く、飽きることなく、最後まで一気に読み終えることができました。この本をベースに他の世界史の本を読めば、その内容が理解しやすくなり、考える力がつくようにも思います。

Posted byブクログ