ラ・マキユーズ ~ヴェルサイユの化粧師~(5) の商品レビュー
遂に乗り込んだヴェルサイユ宮殿。だというのにこの局面を前にしてヴィクトワールが駄目になっていたとは 代わりとなる化粧品も満足に調達できない苦境。これまでのルカは化学関係の知識と未来の化粧品によって魔法使いの如く状況を切り抜けてきた 最大の武器である化粧品が使えないとなると頼りにな...
遂に乗り込んだヴェルサイユ宮殿。だというのにこの局面を前にしてヴィクトワールが駄目になっていたとは 代わりとなる化粧品も満足に調達できない苦境。これまでのルカは化学関係の知識と未来の化粧品によって魔法使いの如く状況を切り抜けてきた 最大の武器である化粧品が使えないとなると頼りになるのはレオナールくらいか… そのレオナールは予想外の頼り甲斐を見せたね。ルカのように魔法の手際が使えるわけではないし、未来に匹敵する知識を持つわけでもない それでもヴェルサイユを目指し、自分を信じて前に進む彼の姿勢はルカに進むべき道を教えるものになるね …ていうか、レオナールがルカの正体を看破しているとは思わなんだ。それでもマリアンナと同じように、不必要な言葉は口にせずルカの手助けをして、むしろ得体の知れない未来人に希望を見出すのか そんな頼りになると判ったレオナールの存在が有るからこそ、彼が隣に居なかった時にルカは大きく道を踏み外してしまったんだろうな… ルカが踏み入った人が立ち入るべきではない領域。美を手にする為の非道を厭わぬ者が行った実験 ルカが居た現代と過去のフランスにおいて、様々な価値観の相違が存在したけど、これは中でもとびっきりだな… それでも、最憎のルイが行った非道はきっと当時であっても非難されるもの。でも、それくらい道を外していないとルカが求めるゲートも開かなかったのだろうと思える 幸運も不運も沢山をあの時代のフランスで味わったルカは第1巻の頃とは表情が大きく変わったような そんな彼女が最後に辿り着いた絵画や記録としてフランス。それは何よりも彼らの活きた証であり、彼らの時代が今に繋がっている根拠であり、またルカがこれからの時代を歩む原動力となったのだと感じられるラストだったよ
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