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奇跡のフォント の商品レビュー

4.1

22件のお客様レビュー

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2024/09/30

書体がどうやって開発されていくかを全く考えたことがなかったのでまさに目からうろこの一冊でした。 書体にもユニバーサルデザインがあるのも初めて知りました。 そういえばUDデジタル教科書体、確かに使っているし読みやすいし万人向けであるなぁと思います。 デザインの業界ならではの「髪の毛...

書体がどうやって開発されていくかを全く考えたことがなかったのでまさに目からうろこの一冊でした。 書体にもユニバーサルデザインがあるのも初めて知りました。 そういえばUDデジタル教科書体、確かに使っているし読みやすいし万人向けであるなぁと思います。 デザインの業界ならではの「髪の毛一本分の太さ」など面白い内容満載です。

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2024/05/25

フォント自体は素晴らしいです。それによって多く人が救われたのも事実でしょう。 ただ、そこに至るまでの筆者の人生は自分が求めているものではありませんでした。大変申し訳無いのですけれど蛇足のように感じ、半分以上は読み進めるのが困難でした。 肝心のフォントについての説明はとても良かっ...

フォント自体は素晴らしいです。それによって多く人が救われたのも事実でしょう。 ただ、そこに至るまでの筆者の人生は自分が求めているものではありませんでした。大変申し訳無いのですけれど蛇足のように感じ、半分以上は読み進めるのが困難でした。 肝心のフォントについての説明はとても良かったです。いままでの教科書体との違いもよくわかりました。 こちらのフォントが教育現場でどのように活かされているのか、子どもたちにどう受け止められているのか等、そのあたりのエピソードはとても良かったです。 9割読んできたのだし、具体的な話が載っているであろうラストのほうが自分が求めていたものだろうとは思いつつ、力尽きました……。残念です。 フォントについて知りたい方は、「はじめに」と「第4章」(あるいは「第5章」)以降だけ読んだら良いと思います。 2024/05/07 p.2-22 p.5,7 どのように見えているのか再現しているこの表現、素晴らしいです。わかりやすいです。 p.6 “ (前略)文字がゆらいだり、ねじれたり、反転して見えることさえあります。  こうした障害を「ディスレクシア」(発達性読み書き障害)と言います。 ” (中略) “1クラス(35人)のうち2〜3人の子どもは、読み書きに何らかの困難を感じていることになります。” (中略) “それだけ“隠れディスレクシア”の子どもたちが、身近にいる可能性があるのです。” 聞こえているのに聞き取れないAPD(聴覚情報処理障害)のように、実は身近にいるけれど、気づいていないのでしょうね……。 2024/05/08 p.22-28 p.25 “それなのに、私には何もない。私も「これだけは人に負けない」というものがほしい。” 多くの人は平凡で、何もないのが当たり前だと思います。全員に負けたって別にいいのです。 どんなことであっても、誰よりも……と思ってしまうとかなり苦しくなります。自分が穏やかに過ごせるなら何だって良いのです。 2024/05/09 p.28-33 2024/05/11 p.33-47 2024/05/14 p.48 2024/05/19 p.48-124 p.48 “私は毎朝、硯で墨をすり、墨汁を足して、その配合を先輩にチェックしてもらい、合格が出ないと作業ができませんでした。” そんな時代があったのですねえ……。それだけで数十分、下手したら最初の1時間が消えてしまいそうです。 日にちが変わればまたやらなければならないですから、なおさら大変ですよね。ベストなものを保存できたら良いのですけれど。 p.51 “いつの間にか、脳内でデザインチェックを始めてしまい、書かれた内容が全く頭に入ってこないなんてこともよくあります(完全に職業病ですね……)。” 日常生活を送る中で仕事に関するものに反応してしまうのは、いつの時代でもあるあるですね。 p.55 “私も男性社員と同じように働かせてください!” ここまで熱意があるのは凄いです……。わたしはそんなに働けないです……。 p.76 “このカリグラゴシックの骨格をベースとして、「UDデジタル教科書体」が誕生することになるのです。” ようやく、この話につながりましたか……! あまりにもお仕事の話が長くて挫折しそうでした……。こんなお仕事があったのだなぁ……と思う気持ちはあるものの、興味があるのは教科書のフォント。そちらがメインではないの? と困惑してしまっていました。 2024/05/21 p.124-195,以降挫折 p.152 “展示会などでフォントの説明をすると、教育関係者や出版社、役所の人々から非常に高い評価を得ていたためです。” その評価を高田さん等社内の方に伝えていなかったのではないか? と思ってしまいました。伝えていたらきっと、あんなに落ち込むこともなかったのではないかと思います。 他の会社のやり方にどうこう言える立場ではないですけれども。大人だって褒められたいです。 p.162 “2016年5月、モリサワは東京ビッグサイトで行われる「EDIX」(教育総合展)で、UDデジタル教科書体のリリース発表展示を行うことになりました。” EDIX出ていたのですね。最近その展示について知ったので、なんだか感動してしまいました。 p.170 “先生は、教材を従来の教科書体とUDデジタル教科書体で作成し、見やすいほうを子どもたちに選ばせているそうです。” 子どもが自分で選べるのが良いですね。読みやすいかどうかは人それぞれですから。

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2024/05/18

[図書館] 読了:2024/5/18 なぜ、UDデジタル教科書体がこうした形状になっているのか、その奥にある思想、研究結果、ディスカッションなど奥深くまで書かれていて、勉強になった。

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2024/05/05

胸アツお仕事物語。フォントには元々興味あったけど、開発段階の並々ならぬ工程を知れて、意義深かった。NPとNKの違いって何?という疑問も解決!欧文書体の話も、ディスレクシア·ロービジョンの実証実験も、これでもかこれでもか!

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2024/03/02

フォントの種類は今本当にたくさんあって、これとこれは一体何が違うんだろう?と思うようなフォントもあったりして 学習障害については知ってはいたものの、それがフォントを変えるだけで読めるようになるとは知らなかった 一つのフォントを作るためにこんなにも時間をかけ、こだわり抜き、完成させ...

フォントの種類は今本当にたくさんあって、これとこれは一体何が違うんだろう?と思うようなフォントもあったりして 学習障害については知ってはいたものの、それがフォントを変えるだけで読めるようになるとは知らなかった 一つのフォントを作るためにこんなにも時間をかけ、こだわり抜き、完成させていく その一連が書かれています 書かれているこのフォントは可愛いと思うけれど、もう少し、もう少し字を大きくしてもらえるともっと読みやすかったな… という、フォントについての本なのでフォントへの感想です

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2024/01/20

U Dデジタル教科書体フォント、好きで良く使ってたけどこんな苦労があったのか。。 フォントのデザインは細かすぎて正直よくわからないとこもあったけど、デザインはそうでないとな。 たくさんの人が救われて、希望の持てる話。

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2023/12/04

筆者の体験を基に描かれた、UDデジタル教科書体が誕生し社会に広がっていくまでのお話。 デザインを学ぶ人におすすめです。 普段当たり前に読み書きしたりフォントを選んだで使っていますが、全く当たり前ではない人もいることを改めて考えさせられました。 デザイン学科3年

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2023/11/29

フォントがどうやって制作されるのか、実際中の人として手掛けてきた作者の熱い心が伝わってくる感動の一冊。UDデジタル教科書体とUD Digikyo Latinの混合フォントを使うとバランスが取れるようなので、挑戦してみよう。でもUD Digikyo Latinは有料か。。

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2023/11/19

『#奇跡のフォント』 ほぼ日書評 Day735 誰にでも読みやすいことを目指して開発されたユニバーサルフォント(書体)。その中でも、教育現場で特に有用とされる「UDデジタル教科書体」だが、唯一無二ベストな書体であるということは主張しない。 が、数多くの偶然や必然が積み重なり...

『#奇跡のフォント』 ほぼ日書評 Day735 誰にでも読みやすいことを目指して開発されたユニバーサルフォント(書体)。その中でも、教育現場で特に有用とされる「UDデジタル教科書体」だが、唯一無二ベストな書体であるということは主張しない。 が、数多くの偶然や必然が積み重なり、そのどの一つのピースが欠けても、このフォントは生み出されなかったという意味で「奇跡の」というタイトルを付けたとある。 フォントというとデジタルの世界のことと考えがちだが、著者においてはアナログスキルの蓄積があってのもの。 コンピュータ化される前の "フォント" は、版画の理論で文字を打つ手彫りの "活字" から、"写植" (写真植字)中心の世界へ。 とはいえひとつひとつの文字は、職人が烏口を使って髪の毛のように細い線を引いた中を、手作業でベタ塗りするという地味なもの。1mmの中に10本線が引けるようになったら一人前という世界だった。 そういう線が引けるようになると、ほんの僅かな文字の上下や傾きなど、ここをこう改善したら…というポイントが具体的に見えてくるようになり、ベテランになると「この文字の横線は髪の毛一本分高い(ので修正すべし)」と言った指示出しをするように。 その後、ワープロからパソコンや携帯電話時代に入ると、俄然、書体デザインへのニーズが高まる。 当初は限られたドット数の中で視認性を高めたフォントの開発。その後は、画面の解像度が上がるにつれて、いかに拡大縮小しても滑らかに表示できるかが鍵となる。 そんな中で出会ったのが、視力の衰えた高齢者や若年者においても視力の弱い人(ロービジョン)。あるいは、見えてはいても文字認識や、それに関する言葉を脳内でイメージすることに困難を生ずるディスクレシアと呼ばれる人たち。こうした人の数は意外に多く、学校のクラスひとつにつき、1-2名はいる計算という。 彼らの見え方(見え無さ加減)は千差万別だが、一般的な明朝体では細いところが飛んでしまったり、逆に隙間が狭いとボヤけて繋がって見えたりしがち。4と6が誤認されやすいなど、多くの人には聞いて初めてわかるというケースも多い。 さらにディスクレシアでは、「ウロコ」と呼ばれる一画の止めの部分の盛り上がりに過敏に反応して文字認識の妨げとなる場合も。 といって単に角を丸めたり、太さが均等なフォントとしたのでは、筆順や止め・払い等を教えるには不都合だ。 こうした多くの要請に応えるために開発されたのが、この「UDデジタル教科書体」。 それまで、教科書の読み上げに苦労し、自分は頭が悪いと思い込んでいたディスクレシア傾向のある子供が、「これなら読める」と喜ぶシーンは感動的だ。 さらに、主観的な読みやすいに加え、一般的な教科書フォントと比較するため、両フォントで同じ内容の問題集を作り、解き終わるまでの時間と正答率を比較。速度が9%上がったことに加え、正答率も良かったという。 コンセプチュアルなレベルにとどまらぬ平等の確保には、こうした地道な取り組みが不可欠だが、同時に経済性との両立が問題になりがちといったところが、次なる課題だろう。 https://amzn.to/3R3pBZJ

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2023/11/16

ユニバーサルデザイン書体フォントのUDデジタル教科書体を開発するまでのことを書いた本。 もちろん、この本もUDデジタル教科書体で書かれてある。 まだまだ見慣れないフォントなので、最初違和感あったのだけど、文字サイズが小さく見えるわりに読みやすいような気はした。 ディスレクシア...

ユニバーサルデザイン書体フォントのUDデジタル教科書体を開発するまでのことを書いた本。 もちろん、この本もUDデジタル教科書体で書かれてある。 まだまだ見慣れないフォントなので、最初違和感あったのだけど、文字サイズが小さく見えるわりに読みやすいような気はした。 ディスレクシアは日本語話者の5~8%いるということに、思ったより多いと驚いた。そういう人でも読みやすいフォントということで、これからもっと普及していくのだろうなと思った。 教科書のフォントをUDデジタル教科書体にしたら、読めるようになったという子どもの話は、フォント制作者としては感動的な話だろうなと思う。いい話だと思う。 フォントってあまり意識したことはなかったけど、読みやすさというのは本当に重要なのだと思う。 開発秘話の話は、いろいろ苦労してきのだろうなと感じだった。フォントって、作るのも大変なわりに儲かるようなビジネスでもなさそうだし、大変なのだろうなと。 最初は、文字デザインの開発なんかビジネスにならないと思われていたみたいだけど、そんな中でここまで続けてこられたのはすごい。 雲形定規という、曲線を描くための定規は初めて知った。そんな定規を使って、曲線を描くものなのか。 文字が見えにくくなる理由の一つに、背景が白いとまぶしくなるからと書いてあって、なんとなく分かる気はした。自分も、Kindle端末では背景を黒、文字を白にしてるけど、そっちのほうが読みやすい気がしてる。 明朝体のフォントの「つきだし」や「ウロコ」って何のためにあるのだろう。中には、この部分が気になって、読みづらいと感じる人もいるらしいけど。 著者は、会社では一時期、役に立っている実感がない状況になったようで、そのままうつ病とかにならなくて本当によかったなと思う。上層部に味方がいてくれてよかった。 最後のほうに書かれていた「筆順フォント」というのを初めて知ったし、面白そうだと思った。どういう仕組みなのだろう。時間ができたら調べてみようと思う。

Posted byブクログ